エゴノキ科(読み)エゴノキか(その他表記)Styracaceae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エゴノキ科」の意味・わかりやすい解説

エゴノキ科
エゴノキか
Styracaceae

双子葉植物カキノキ目の1科。北半球温帯を中心に 12属 180種ほどを含む木本科。日本などアジア東部と,北アメリカ東南部,メキシコから南アメリカ熱帯へかけてが分布の中心であるが,地中海地域にもただ1種が分布する。葉は互生し単純形で全縁,しばしば葉面に星状毛を密につける。葉腋から総状花序を垂らし,合弁花冠をもつ。通常は放射相称両性花をつける。花冠は5 (ときに4) 裂し,萼裂片も同数,おしべも同数またはその2倍である。果実核果で1~数個の種子がある。日本にはエゴノキ Styrax,アサガラ Pterostyraxの両属数種がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エゴノキ科」の意味・わかりやすい解説

エゴノキ科
えごのきか
[学] Styracaceae

双子葉植物、合弁花類。落葉または常緑低木または高木。全体に星状毛がある。葉は単葉で全縁または鋸歯(きょし)がある。花は両性で多くは5数性。花冠は放射相称。雄しべは花冠裂片の2~4倍、花糸の下部は合着して筒をつくる。子房は上位または中位。3~5室に分かれ、各室1個ないし数個の胚珠(はいしゅ)がある。果実は永存性の萼筒(がくとう)に包まれた核果または蒴果(さくか)。おもに東アジア、アメリカの熱帯から温帯に分布し、11属150種ほど知られ、日本にはエゴノキ属3種、アサガラ属2種が野生する。香料とされる安息香(あんそくこう)の原料はエゴノキ属の植物である。

[山崎 敬 2021年4月16日]

 APG分類でもエゴノキ科とされる。この分類によると、世界に11属約180種が知られ、日本には2属5種が自生する。

[編集部 2021年4月16日]


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