エヒテルナハ(その他表記)Echternach

デジタル大辞泉 「エヒテルナハ」の意味・読み・例文・類語

エヒテルナハ(Echternach)

ルクセンブルク大公国東部の都市。シュール川沿いに位置し、ドイツとの国境に近い。古代ローマ時代より鉱泉が知られ、7世紀創設のベネディクト修道会修道院を中心に発展。現在は避暑地として人気がある。2010年に、中世より続く聖霊降臨節の火曜に行われる「踊る行列」が、ユネスコ無形文化遺産に登録された。エヒテルナッハ。エシュテルナッハエヒタナハ。英語名エクテルナク。

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改訂新版 世界大百科事典 「エヒテルナハ」の意味・わかりやすい解説

エヒテルナハ
Echternach

ルクセンブルク東部の町。人口4000(1978)。農産物などの集散地。古代ローマ時代より鉱泉で名高い。西フリースラントに伝道を行ったウィリブロードWillibrord(658ころ-739)が,698年この地にベネディクト会修道院を創建。ウィリブロードによる疫病治癒を記念して,毎年,聖霊降臨祭の火曜日に,中世以来の舞踏行列が行われている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エヒテルナハ」の意味・わかりやすい解説

エヒテルナハ
えひてるなは
Echternach

ルクセンブルク東部、ドイツ国境近くに位置する観光都市。人口4555(2002)。モーゼル川の支流シュール川沿いにあり、「ルクセンブルクのスイス」とよばれる景勝地周遊基地。聖霊降臨節の火曜に行われる「踊る行列」は有名。15世紀創建の市役所、古いベネディクト派修道院がある。ナイロン工業、製陶業発達。第二次世界大戦中の1944~45年、連合軍とドイツ軍との間のアルデンヌの戦いにおいてバルジ大作戦バルジは戦線の突出部の意)が展開された地としても知られる。

[川上多美子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エヒテルナハ」の意味・わかりやすい解説

エヒテルナハ
Echternach

ルクセンブルク東部国境の町。モーゼル川の支流ザウアー川沿いにあり,鉱泉が出るためローマ時代には東方のトリアーの町の人々の保養地であった。集落は 698年創建のベネディクト会修道院を中核に発展。聖ウィリブロートの墓のある同名の聖堂 (11,13世紀) と聖遺物により,著名な巡礼地となった。現在,周辺一帯はルクセンブルクのスイスと呼ばれ,避暑地としてにぎわう。農産物市場や食品加工場が立地。人口 4211 (1991) 。

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世界大百科事典(旧版)内のエヒテルナハの言及

【オットー美術】より

…とくに見るべきは写本画芸術で,カロリング朝の遺産を受け継ぎ大きな発展をとげた。前代同様,皇帝や宮廷,高位聖職者が美術品の重要なパトロンであったが,前代のような宮廷工房は存在せず,ライヘナウやエヒテルナハなどの大修道院の写本所(スクリプトリウム)で,国内各地の教会への贈物として注文された豪華な大写本類が制作された。このほか,ケルン,トリール,レーゲンスブルクなどにそれぞれの特徴をもつ画派が生まれた。…

※「エヒテルナハ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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