オキザリス(英語表記)Oxalis; lady's sorrel; wood sorrel

  • 〈ラテン〉Oxalis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カタバミ科オキザリス (カタバミ) 属の総称。一年草,多年草,亜低木などさまざまな種数が,全世界に約 800種分布する。特にアフリカと中南米に多い。日本に自生する野草カタバミミヤマカタバミなども本属に含まれ,ムラサキカタバミのように南米から帰化し,雑草として広く定着しているものもある。花弁は5枚で基部は合着,葉はクローバーのような3小葉から,多数の小葉をつける掌状葉まである。しばしば地下に球根をもつ。直径2~3cmの桃色の花をつけるハナカタバミや,四つ葉のクローバーのような葉のオキザリス・デッペイ O.deppei,鮮かな黄花のオキザリス・ペスカプラエ O.pes-capraeなど,多くの種類が地植えや鉢植えで栽培されている。一般にじょうぶで,病虫害もなく育てやすい。十分な日照と水はけのよい土壌を好む。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

カタバミ科オキザリス属(カタバミ属)の植物の総称。特に園芸種をさし、花の色は黄・紫・桃色などがある。葉と花は、夜間あるいは雨天や曇天のときに閉じる。名は、酸っぱいの意のギリシャ語に由来。 春》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

カタバミ科カタバミOxalis(英名wood sorrel,sorrel。sorrelはギシギシ属Rumexもさす)は世界各地に約300種が広く分布する草本植物であるが,そのなかで花が大きく観賞用に栽培されるものが,オキザリスの名で呼ばれることが多い(イラスト)。とくに球根性の種は耐寒性もあり,鉢植えや花壇植込みにも多く用いられるようになった。これら球根性種で日本に栽植されているものには,次のような種がある。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カタバミ科(APG分類:カタバミ科)の球根草。世界中に自生種があり、観賞用には熱帯アメリカ、アフリカ原産のものが十数種栽培されている。球根は匍匐(ほふく)性の根茎もしくは鱗茎(りんけい)。花は夜間や雨天、曇天でしぼむので、できるだけ日当りのよい所で栽培する。寒さに弱い品種や秋咲き、冬咲き品種は温室やフレーム内で栽培するが、夏咲き品種は花壇にも植えられる。繁殖は分球による。オキザリスという属名は、酸を意味するギリシア語に由来し、茎葉をかむと酸っぱい汁が出ることからきている。

[平城好明 2020年5月19日]

種類

セルヌアO. pes-caprae L.(O. cernua Thunb.)は南アフリカのケープ原産で、春に約20センチメートルの花茎頂部に3~8個の黄色花をつける。秋に4、5号鉢に3球植えとし、フレーム内で栽培する。バリアビリスO. variabilis Jacq.はケープ原産で、11月から翌年の春まで、花径約4センチメートルの花を次々と開く。花色は桃、紅、白色の3種がある。9月に鉢植えしてフレーム内で栽培する。ブラジリエンシスO. brasiliensis Lodd.はブラジル原産で、寒さに比較的強く、露地植えも可能。秋に植えると5月ごろに1~2センチメートルの濃紫紅色花を開く。ヒルタO. hirta L.は南アフリカ原産の有茎種。秋に植え付け温室やフレーム内で栽培すると、11月から翌年の2月にかけて紅色花を開く。暖地では露地での越冬も可能。ボウイアーナO. bowieana Lodd.はケープ原産で、春に植え付けると、夏から秋にかけ花径2~3センチメートルの濃紅色花をつける。性質は強健で耐寒性も強い。マルチアーナO. debilis var. corymbosa (DC.) Lourteig(O. martiana Zucc.)は南アフリカ原産で、寒さに強く、春に植え付けると6~10月に桃色の小花を多数つける。ロバータO. lobata Simsはチリ原産で、寒さに強く、秋から翌年の春まで黄色花を開く。ディッペイO. deppei Lodd.はメキシコ原産で、小葉は4枚つき、その中央部に褐色の斑(ふ)が入る。

[平城好明 2020年5月19日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (oxalis) カタバミ科植物の属名。中央および南アメリカ、南アフリカを主とした世界の熱帯、亜熱帯に分布し、八〇〇種ほど知られていて、観賞用に栽培されるものもある。日本には、カタバミ、ミヤマカタバミ、オオヤマカタバミなど七種類自生し、他に一〇種類以上が栽培されている。《季・春》

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

ブラックフライデー

米国などで、感謝祭(11月第4木曜日)の翌日の金曜日のこと。休日とする職場が多く、商店にとってはクリスマス商戦の初日に当たる。「ブラック」は、買い物客による混雑、または黒字を連想させることから。→サイ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android