翻訳|Oklahoma
アメリカ合衆国中南部の農牧業州。略称Okla.。連邦加入1907年,46番目。面積18万1089km2。人口375万1351(2010)。州都および最大都市はオクラホマ・シティ。州名はチョクトー・インディアン語に由来し,〈赤いhumma人々okla〉を意味する。1803年のルイジアナ購入の一部としてフランス領からアメリカ領となった。西部には乾燥したグレート・プレーンズの大平原が広がる。東部はアーカンソー川,レッド川などがゆるやかに東流する流域平野と,オザーク台地やウォシト山地の丘陵部とからなり,より湿潤でプレーリーや森林が広くみられる。経済の中心は農牧業と石油で,小麦(全米2位,1980),綿花,モロコシ,ピーナッツ,豆類などの大規模栽培が行われる。1930年代の干ばつ時にカリフォルニアへ流出した農民の姿は,スタインベックの小説《怒りの葡萄》(1939)によって知られる。産油量は全米6位(1980)で,20世紀に入って始まった油田開発を契機に,大都市では石油精製,機械,金属,食品加工などの工業が立地する。合衆国東部で白人による開拓が進行するにつれて,1820年代以降,〈文明化した五つのインディアン部族〉はオクラホマ東部に強制移住させられ,テリトリーを構成した。その後しだいに白人投機家が侵入し,さらに89年に白人の入植が許可される直前には,スーナーsoonersと呼ばれる抜けがけ移住者が殺到し土地を占拠した。州のニックネームは今日も〈抜けがけの州Sooner State〉である。〈バイブル・ベルト〉の中にあって,南バプティスト派とメソディスト派が多く,1959年まで酒類の販売が禁止されていたのも,この保守主義のあらわれである。17万を数えるインディアン人口の社会一般への同化は進んでおり,他州にみられるような特別保留地はない。
執筆者:正井 泰夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
アメリカ合衆国、南西部の州。面積18万1089平方キロメートル、人口345万0654(2000)。北はカンザス州と、東はミズーリ州およびアーカンソー州と、南はテキサス州と、西はニュー・メキシコ州およびコロラド州と、それぞれ接する。州都はオクラホマ・シティ。州の東部を除くとほぼ平原であるが、全体は南東に向かって傾斜している。西部のパンハンドル地域(フライパンの柄のように細長い地域)はグレート・プレーンズの一部で、牧場と小麦畑が広がり、中央部はプレーリー地域で小麦地帯となっており、東部にはオザーク台地の南の部分と、ボストン山脈、ウォシト山脈がある。中央部をカナディアン川とその支流のノース・カナディアン川がほぼ西から東に流れ、東部でアーカンザス川に合流する。南部をレッド川が流れ、テキサスとの州境となっている。
州は湿潤気候と乾燥気候の漸移地帯にあり、年降水量500ミリメートルの線が西部を南北に横切る。オクラホマ・シティの1月の平均気温は2.5℃、7月の平均気温は27.2℃で、年降水量は797ミリメートルである。
かつての主要作物は綿花であったが、現在では小麦である。しかし作物の販売額よりも畜産物の販売額のほうが多く、大都市周辺では肉牛、乳牛、ブロイラーの飼育が行われている。埋蔵されている多数の鉱産資源のなかでは、石油がもっとも重要である。石油精製、亜鉛、食品加工、織物、石油化学製品、金属加工など、州内に産する原料を加工する工業が発達している。
1541年、スペイン人のコロナドがこの地に到達したときには、いくつかの先住民文化が存在していた。1803年のルイジアナ購入によってフランス領から合衆国領となり、12年以降、合衆国南東部のチェロキー、チョクトウ、チッカソウ、クリーク、セミノールの五つのアメリカ・インディアンが、合衆国政府に追われてオクラホマに住み着き、インディアン準州とよばれた。1907年に合衆国46番目の州となった。
[菅野峰明]
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