フランスの劇詩人ジロドゥーの戯曲。1939年パリのアテネ座初演。演出、主演(ハンス役)ルイ・ジューベ。ドイツの作家フケーの小説『ウンディーネ』(1811)の脚色。第1幕―漁師の娘、実は水の精オンディーヌは旅の騎士ハンスを恋し、水界の王は結婚を許すかわりに、男が心変わりしたら死ぬと警告する。第2幕―妖精(ようせい)は連れて行かれた宮廷になじめず、男も前の婚約者で王の養女ベルタに心が移り、危機を予感した彼女は自ら去る。第3幕―騎士とベルタの結婚準備中、魔物として捕らえられたオンディーヌが真情を漏らしたため、騎士は死に彼女は妖精の世界に戻る。作者独自の美しい幻想に、愛の悲劇を溶かした傑作。
[岩瀬 孝]
『内村直也訳『オンディーヌ』(『ジロドゥ戯曲全集5』所収・1958・白水社)』
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