デジタル大辞泉 「昼顔」の意味・読み・例文・類語
ひる‐がお〔‐がほ〕【昼顔】
[補説]作品名別項。→昼顔
[類語]朝顔・夕顔・夜顔
フランス・イタリア合作映画。1967年作品。ルイス・ブニュエル監督作品、原作はジョゼフ・ケッセルの同名小説である。医師ピエールの、美しい妻セヴリーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)は、パリで人も羨む生活を送っていた。しかし彼女は夫と接することができないでいた。ある日彼女は友人アンリ(ミシェル・ピコリMichel Piccoli、1925―2020)から、裕福な客を相手にする売春宿の話を聞いて心がひかれ、昼だけの娼婦となり「昼顔」とよばれるようになる。幼時の性体験に根ざした女性の行動と心の不可解に迫る問題作。第28回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。約40年後の2006年、アンリとセヴリーヌが再会する後日譚『夜顔』Belle toujoursが、ポルトガルの監督マノエル・デ・オリベイラ(ブニュエルと5歳違いの同世代)の手で製作された。セヴリーヌ役はビュル・オジェBulle Ogier(1939― )。
[出口丈人]
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…フランスのもっとも初期のトーキーの1本。後年ブニュエルがJ.ケッセル原作,カトリーヌ・ドヌーブ主演で撮った《昼顔》(1967)を予告する,脈絡のないシーンをつなぐ愛と官能の鈴の音,映画史上初めて使われた内面の声(モノローグ),画面をつんざく男と女の愛の叫びなど,〈もっとも斬新な耳の映画〉(エリュアール)と評価された。アバンギャルド映画のパトロンとして知られたド・ノアイユ子爵夫妻が,《アンダルシアの犬》に熱狂してブニュエルに1万フランを提供。…
※「昼顔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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