改訂新版 世界大百科事典 「フケー」の意味・わかりやすい解説
フケー
Friedrich de la Motte Fouqué
生没年:1777-1843
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ドイツ後期ロマン派の作家。17世紀、ドイツに移住したフランス名門貴族の出。ブランデンブルク生まれ。プロイセンの軍人として対ナポレオン戦争に従軍。古代北欧の英雄時代と中世ドイツの騎士世界に強くあこがれ、神話・伝説を素材にした幻想的な物語や戯曲を多数つくった。水の妖精(ようせい)の悲恋を描いた物語『ウンディーネ』(1811)は後期ロマン主義文学の一典型。ロルツィングによるオペラ化(1845)もあるが、のちに、フランスの作家ジロドゥーによって『オンディーヌ』(1939)として戯曲化されたことでも有名。
[中井千之]
『角英祐訳『水の精ウンディーネ』(1948・弘文堂)』▽『柴田治三郎訳『水妖記』(岩波文庫)』
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…中世ドイツの英雄叙事詩。バイエルンあるいはオーストリアの詩人の作といわれ,1200‐05年ころに成立した。前半はジークフリートの死が主題で,その素材は13世紀中葉にアイスランドで収集された歌謡エッダ,散文エッダ,《ボルスンガ・サガ》などにのこる古伝説である。後半はクリームヒルトKriemhild(クードルーン)の復讐が主題で,その素材は12世紀中葉にドナウ川流域で書かれたといわれるブルグント族滅亡の叙事詩である。…
…字義どおりには卑金属から貴金属,とくに黄金を製造する術をいい,さらに不老長寿の薬や万能薬を作る術をも含んで用いられる。一般に,ヘレニズム時代のアレクサンドリアにおいて,古来の冶金術,染色術とさまざまな宗教・哲学思想が結合されて生まれたと考えられており,ヨーロッパ,アラビアで高度の発展をみた。従来,詐術の一種あるいはせいぜい近代化学の前史をなす克服されるべき擬似科学と考えられてきたが,今日では,単なる物質操作・薬物調合の技術にとどまらない,体系的な思想と実践とを具備した独自な世界解釈の枠組みとする見方が有力である。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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