ガロアムシ

百科事典マイペディアの解説

ガロアムシ

ガロアムシ目ガロアムシ科の昆虫の1種。体長20mm内外で,淡褐色。本州の山地の石の下,朽木中などの陰湿な場所にすむ。名は最初の発見者駐日フランス総領事E.H.ガロアに由来。ガロアムシ類は氷河時代の遺存昆虫として名高く,北アメカ北西部とアジア東部にのみ分布。すべて翅がなく,目もないか小さい。洞穴にすむ種類もある。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ガロアムシ

体長約2~3センチ。羽はなく、シロアリに似るが、独立したガロアムシ目に分類。肉食性で、約7年かけて卵から成虫になる。幼虫は白いが、成虫に近づくにつれ濃い琥珀(こはく)色になる。暗所に暮らすため複眼は退化し、長い触角などで周囲を探る。寒冷地に生息し、氷河期の生き残りとされる。

(2015-08-24 朝日新聞 朝刊 栃木全県・1地方)

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世界大百科事典 第2版の解説

ガロアムシ【Galloisiana nipponensis】

ガロアムシ目ガロアムシ科に属する昆虫(イラスト)。地中にすむ特殊な昆虫の一つ。体はやや扁平で,細長く,淡赤褐色をしている。幼虫は乳白色。体型はケラコオロギのあいのこのようである。翅は退化してまったくない。体長20mm内外。頭部はクリの実形。触角は糸状で多節,頭胸部をあわせた程度の長さである。複眼は楕円形で小さく,単眼はない。口器はかむ型で,肉食である。前胸は大きい背板をもつが,中・後胸のそれは小さい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ガロアムシ
がろあむし

昆虫綱ガロアムシ目ガロアムシ科の昆虫の総称、またはそのうちの1種。かつてはコオロギモドキともよばれた。ガロアムシ類は、いずれも黄褐色ないし褐色で、体表に金色の細毛を備えた、無翅(むし)で、扁平(へんぺい)細長の昆虫である。体長17~22ミリメートル。かむ型の口器をもち、触角は比較的長い。複眼は退化傾向にあり、まったく目を欠くものもある。肢(あし)はいずれも歩行肢(ほこうし)で、跳躍肢をもたない。(ふせつ)は5節。腹端には多節の長い尾角をもち、雌では剣状の産卵管をもつ。幼虫期の体色は乳白色。成熟すると節の各節に1対の付属片を備えるようになる。主として標高1200メートルの森林中にすむが、平地にもおり、また洞窟(どうくつ)内にもみられる。地中性であるが、大きな石下に潜んでいることも多い。行動は敏捷(びんしょう)で、光を嫌う。また、湿気のある所を好み、高温も嫌う。肉食性である。種子島(たねがしま)以南を除くほぼ日本全土に分布し、5種が記載されている。また、この類は朝鮮半島からシベリアにかけて4種が知られ、北アメリカのロッキー山脈の北半にも分布し、約10種が記載されている。日本では本州に分布する。ガロアムシGalloisiana nipponensisが代表種。和名および属名などにつけられているガロアは、フランス人の外交官の名で、日本で初めてこの昆虫を日光の中禅寺(ちゅうぜんじ)で発見したのを記念し、名づけられたものである。[山崎柄根]

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