キョン(英語表記)Muntiacus reevesi; Reeves' muntjac

  • muntjac
  • きょん / 羗

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

偶蹄目シカ科。体長 0.9~1.4m,体高約 40cm。ジャコウジカに似るが,雄は2尖の小角をもつ。単独または1対で生活し,早朝と夕方に草,木の葉,芽などを食べる。警戒するときしわがれたイヌに似た大声を出す。中国南部,台湾の森林地帯に分布する。イギリスには移入個体が分布する。

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百科事典マイペディアの解説

ヨツメジカ,タイワンキョンとも。偶蹄(ぐうてい)目シカ科。体長65cm,肩高41cmほど。体毛は茶色,四肢は黒ずむ。中国東部,台湾に分布。英国に移入。小型のシカで,密林中に1〜3頭ですみ,草,木の葉などを食べる。おくびょうだが,イヌなどに追われると,雄は(きば)状の犬歯で戦う。1腹1〜2子。インド〜マレー地方に近縁種のホエジカインドキョン)がいる。日本では外来生物法により特定外来生物に指定されている。
→関連項目シカ(鹿)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目シカ科キョン属に含まれる動物の総称。この属Muntiacusの仲間は原始的なシカ類で、東南アジアに分布し6種がある。いずれも体は小さく、雄には基部で枝分れした短い角(つの)がある。角の基部の毛で覆われた部分、すなわち角座が非常に長く、雄の上あごの犬歯は長大で牙(きば)状である。目の下方に大きな腺(せん)の開口部が1対あり、一見目のようなのでヨツメジカ(四目鹿)ともいわれる。単独またはつがいで森林や低木林にすみ、ヒマラヤ地方や四川(しせん)省などでは標高2500メートルにもすむ。早朝または夕刻に採食する。食物は樹葉、木の芽など。台湾では農作物を害することもある。11月に交尾し、春ごろ1子を産む。中国南部、東は福建省から西は四川省および台湾に分布するシナキョンM. reevesiは、頭胴長80~87センチメートル、肩高30~45センチメートルほどで角は20センチメートル以下、被毛は短く、くすんだ赤褐色、背には黄灰色の不明瞭(ふめいりょう)な斑点(はんてん)がわずかにみられる。近縁種にインドからボルネオ島まで分布する大形のホエジカ(インドキョン)M. muntjakがある。

[北原正宣]


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