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クビキリギス Euconocephalus thunbergii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クビキリギス
Euconocephalus thunbergii

直翅目キリギリス科。中型キリギリスの1種。体長 (翅端まで) 60mm内外。頭頂は上から見ると,三角形に突出している。緑色型と褐色型があるが,ときに紅化型も現れる。大顎は赤みがかり,口部が赤らんで見える。翅は前後翅とも長く,前翅端は丸みを帯びる。後肢は長く,雌の剣状の産卵管も長い。夏の間は幼虫で,晩夏から秋にかけて成虫となり,そのまま冬を越す。翌春活動を始め,初夏に交尾,産卵する。雄の成虫は暖かい日の夜間,草むらや樹上などで「じーん」という比較的大きな音を出して鳴く。北海道を除く日本各地,国外では東南アジアに広く分布する。 (→直翅類 )

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百科事典マイペディアの解説

クビキリギス

直翅(ちょくし)目キリギリス科の昆虫の1種。細長く,体長(翅端まで)60mm内外,緑色または茶色,まれに紅色のものがある。本州以南〜東南アジアに広く分布。成虫は8〜9月に現れ,成虫で越冬し翌年7月ころまで見られる。

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世界大百科事典 第2版の解説

クビキリギス【Euconocephalus thunbergi】

直翅目キリギリス科の昆虫。頭の先が円錐形にとがる中型で細身のキリギリスの仲間。5月ころの蒸し暑い日の夜,ジーンと鳴き出し,その鳴声は遠くからでもよく聞こえる。子どもはこの虫をとらえ,着物などにかみつかせて遊ぶ。かみついたとき引っぱると,首がちぎれても離さないところから,〈クビキリ〉の名がでた。本州以南に分布し,草の間にすむ。体長35mm内外,翅端までは60mm内外。緑色型と褐色型の2型があり,ときに紅褐色のものも見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クビキリギス
くびきりぎす / 頸螽
[学]Euconocephalus thunbergi

昆虫綱直翅(ちょくし)目キリギリス科に属する昆虫。頭部が円錐(えんすい)形の中形で、細形のキリギリス。雄は5月ごろの暑い日から初夏にかけ、夜間樹上でジーンと遠くからでもよく聞こえる連続音を出して鳴く。頭頂から翅端まで57~65ミリメートル。体長は35ミリメートル内外。緑色型と淡褐色型がある。頭頂は前方へ突き出るが、上からみると放物線状にみえる。複眼は楕円(だえん)形で小形。前胸背は平たく、側葉肩部はややえぐれる。前翅は長く、42~47ミリメートルある。後ろ脚(あし)の脛節(けいせつ)は暗色にならない。雄の尾角は内方へ直角に曲がり、内側にも1本棘(とげ)がある。産卵管は剣状で長く基部付近で狭いが、先に向かうにつれて幅広くなり、ふたたびすこしずつ狭くなっていく。本州、四国、九州に分布する。夏の間、幼虫で過ごし、10月ごろに成虫となる。そのまま草の間などで越冬し、翌年5月ごろから活動を始める。近似種に小笠原(おがさわら)諸島や本州南岸以南、東洋の熱帯に分布するオガサワラクビキリギスE. pallidusがある。頭頂や前翅端はより鋭いが、ほかはクビキリギスとよく似ていて区別しにくい。[山崎柄根]

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