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クロバエ bluebottle fly

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クロバエ
bluebottle fly

双翅目クロバエ科ハエのうち,体が金緑色または青緑色のいわゆるキンバエ以外のものをいう。体は暗灰色,黒色または弱い藍色で,幼虫は腐敗動物質や糞便などの汚物中で育ち,軟体動物に寄生する種も知られている。体長 13mm内外のオオクロバエ Calliphora nigribarbisや,それより小型で胸部背面に黒色の3縦条があるケブカクロバエ Aldrichina grahamiなどが知られている。

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百科事典マイペディアの解説

クロバエ

双翅(そうし)目クロバエ科の昆虫のうち黒色の種類の総称。体長10mm内外,黒色で,灰色,青,緑色などを帯びるものが多い。幼虫は便所,ごみためなどの汚物にすみ,成虫も汚物を好むが,花にもよく集まる。

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世界大百科事典 第2版の解説

クロバエ

広義にはハエ類のうち,体が黒色,黒褐色または青藍色を呈するものをいい,クロバエ科,イエバエ科に含まれる種が多い。一般には,クロバエ科Calliphoridaeのクロバエ属Calliphoraとその近縁のものを指すことが多い。英名はblow fly,blue bottle fly。クロバエ属に入るハエは,日本からは,5種知られている。このうち,もっともふつうなのは,オオクロバエC.lata(イラスト)である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クロバエ
くろばえ / 黒蠅・蒼蠅
blow fly

昆虫綱双翅(そうし)目環縫(かんほう)亜目クロバエ科Calliphoridaeの昆虫の総称、またはそのなかのクロバエ属Calliphoraをさす。クロバエ属は一般に胸部が黒色で、腹部は青黒色光沢をもつ大形のハエである。オオクロバエC. lataは民家付近に普通にみられ、魚や腐肉に好んで集まり、それに産卵する。くみ取り式便所にも大発生し、食品にもたかるので重要な衛生害虫である。平地では春秋にみられ、夏に姿を消すが、涼しい山地帯では盛夏にもみられる。山地には近縁種のミヤマクロバエC. vomitoriaが産し、山小屋などの便所に発生したりする。本種は世界に広く分布する衛生害虫である。ホオアカクロバエC. vicina(一名C. erythrocephala)は帰化昆虫で、東京地方と富山地方以北の都市のみにみられる。北アメリカ、ヨーロッパ、シベリアに広く分布する衛生害虫であったが、第二次世界大戦後、北方から北海道に侵入し、東北地方から関東地方、および中部地方に分布するようになった。生理学実験の材料によく利用される。コクロバエ属Melindaはイエバエに似た体形で、胎生。幼虫はカタツムリやナメクジに寄生する。チビクロバエ属Onesiaも胎生で、幼虫はミミズに寄生する。ヒメクロバエ属Polleniaは体に金髪様の美しい毛を装い、卵生でミミズに寄生する。ベンガルバエ属Bengaliaは成虫が捕食性で、行列中のアリから卵や繭を奪って食べる。オビキンバエChrysomya megacephalaは「東洋の便所バエ」とよばれ、東南アジアでは消化器伝染病や寄生虫卵を運搬する汚いハエで、卵生で腐肉や便所で大量発生する。トリキンバエ属Protocalliphoraの幼虫は野鳥の雛(ひな)に外部寄生する。クロバエ科のなかで、体全体が青緑色に光るものをキンバエとよんでいる。[倉橋 弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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