ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クワ科」の意味・わかりやすい解説
クワ科
クワか
Moraceae
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双子葉植物離弁花類。多くは木であるが、まれに草もある。体内に乳管があり、傷つけると乳液を出す。葉は単葉で托葉(たくよう)がある。雄花と雌花とがあり、しばしば退化した雌花が混じる。雌雄異株のものも多い。雄花は2~6枚の花被片(かひへん)と、それと同数で花被と対(つい)をなす雄しべからなる。雌花は3~5枚の花被片に包まれ、柱が2裂(ときに1片は退化)する1本の雌しべがある。
果実は小形の核果または痩果(そうか)であるが、多数が集まって液質に肥大した花被に包まれ集合果をつくるか、壺(つぼ)状の花序軸に包まれたいちじく状果をつくるものも多い。熱帯から温帯に分布し、50属約1400種知られる。日本にはコウゾ属、イチジク属、クワ属など5属23種が野生する。アコウ、ガジュマルなどは日本の亜熱帯を代表する木であり、パンノキ属は熱帯の食用果樹として知られる。
[山崎 敬]
…クワ科クワ属の植物の総称。葉はカイコの飼料として用いられるが,果実は食用になる。…
※「クワ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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