クーロン障壁(読み)クーロンしょうへき(英語表記)Coulomb barrier

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クーロン障壁
クーロンしょうへき
Coulomb barrier

同符号の電荷間に働く静電気力 (クーロン力) の斥力によってつくられるポテンシャル障壁原子核に正電荷の粒子を入射させると,クーロン障壁を越える運動エネルギーを与えなければ核力の到達距離内に接近できないので,核反応はほとんど起らない。またα崩壊の際にα粒子はクーロン障壁を量子力学的トンネル効果によって通り抜けて核外へ出る。

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法則の辞典の解説

クーロン障壁【Coulomb barrier】

原子核内から正符号の粒子が放出される際,その核半径より内側では強い引力が,外側では斥力が働く.したがって外部へ飛び出す際には,この斥力ポテンシャルの壁を越えなくてはならなくなる.これをクーロン障壁*という.核融合の場合にも同じようにこのポテンシャルの壁を越えなくてはならない.

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化学辞典 第2版の解説

クーロン障壁
クーロンショウヘキ
Coulomb barrier

原子核に外部からα粒子や陽子が近づいて核反応を起こすためには,原子核と外部粒子の正電荷どうしのクーロン反発ポテンシャルを越える必要がある.このポテンシャルをクーロン障壁という.障壁を越えるか,トンネル効果で通過すれば,近距離力である核力がはたらいて反応が起こる.クーロン障壁は,核反応ばかりでなく,同符号の電荷をもつイオン間にも当然存在し,化学反応を複雑にしている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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