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ケロイド keloid

翻訳|keloid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケロイド
keloid

境界鮮明,扁平あるいはやや半球状に隆起し,表面平滑で紅褐色を呈する結合組織増殖をいう。多くは外傷や手術創,やけどなどによる瘢痕部に続発する。痛みやかゆみを自覚することがある。真性ケロイドの好発部位は前胸部,肩,背,関節周囲などで,周囲にカニ足状に拡大する。熱傷,手術創などに続発する瘢痕性ケロイドは限局性で,周囲に拡大することはない。組織学的には結合線維細胞増殖による線維腫である。

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デジタル大辞泉の解説

ケロイド(〈ドイツ〉Keloid)

やけど・外傷などで修復のための膠原線維(こうげんせんい)の生成が過剰に起こり、周辺より盛り上がった状態。蟹足腫(かいそくしゅ)。

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百科事典マイペディアの解説

ケロイド

皮膚の結合組織が異常に増殖して硬い隆起を生じたもの。特発性ケロイドと瘢痕(はんこん)ケロイドに大別される。前者は特別の誘因なく,特有の紅色を帯びた数mmの皮膚隆起を示すもので,周囲に不規則な突起を生じ,しばしばカニを思わせるような外観を呈する。
→関連項目瘢痕山口仙二

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家庭医学館の解説

けろいど【ケロイド Keloid】

[どんな病気か]
 炎症や外傷(けが)の後、皮膚の線維成分が増殖し、痕(あと)が紅く盛り上がった状態をいいます。炎症や傷の範囲を越えて大きく広がることもあります。
 傷がない場合にも生じることがありますが、それは、体質が関係しているのではないかと考えられています。よくできる場所は、前胸部(ぜんきょうぶ)、肩、上腕、下顎部(かがくぶ)です。
[治療]
 大きなケロイドは、手術で切除することがありますが、切除後、すぐに放射線照射を行ないます。放っておくと、再びケロイドになってしまうからです。また、ケロイドに直接、ステロイドの局所注入を行なう方法もあります。ステロイドのついたテープを貼(は)ったり、ステロイド軟膏(なんこう)を塗ることもあります。

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世界大百科事典 第2版の解説

ケロイド【keloid】

皮膚の結合組織が増殖し,固くなった良性腫瘍。ふつう扁平に盛り上がり,表面に光沢をもち,赤色を呈することが多い。しばしば突起を生じてカニの足状を呈することから名づけられ(ギリシア語のchēlē=カニや鳥獣の爪,oid=~に似たもの),蟹足腫(かいそくしゆ)ともいう。強くつまむと痛みがあり,またかゆみの強いこともある。下に比較的すぐ骨や軟骨があり,皮膚が緊張している部位(前胸部,腕,肩,顔など)に発生しやすい。

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大辞林 第三版の解説

ケロイド【Keloid】

火傷や切り傷のあとなどにできる瘢痕はんこん組織が過剰に増殖し隆起したもの。蟹足腫かいそくしゆ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケロイド
けろいど
keloid

蟹足腫(かいそくしゅ)ともいい、皮膚に受けた傷があとになって盛り上がってくる状態をさし、組織学的には結合織が異常に増殖した状態がみられるが、真の原因はまだつかめていない。熱傷(やけど)、切り傷、毛包炎、BCG注射後にしばしばみられ、受傷後1~2か月を経てから瘢痕(はんこん)が隆起し始め、円形、楕円(だえん)形、線状形、蟹足(カニの足)形、キノコ状形など種々の形態を呈する。顔面、上腕伸側、肩甲骨部、胸骨部などに好発し、増大時にしばしば(そうよう)を伴う。人種的差異がみられ、白人に少なく黒人に多く、黄色人種でもかなり高頻度にみられる。
 ケロイドには次の2型がある。
(1)瘢痕ケロイド 傷または創を受けた範囲に限って瘢痕が隆起する状態で、外傷を受けた範囲より大きくはならないのが特徴である。大部分のものは年数がたつ(数年から10年)と扁平(へんぺい)化し、潮紅、痛み、かゆみなどは3年以内に消失することが多い。
(2)真性ケロイド ケロイド体質と関係があり、前記の好発部位に生じ、その隆起は皮膚の弾力線維の走行に従って伸び続け、餅(もち)を引き伸ばしたようになり、中心部は退色扁平化する傾向がある。
 治療は、発症後3か月以内ならスポンジによる持続圧迫が有効である。3か月以上のものでは圧迫療法とステロイド剤の局所注射やダーモジェット器による圧入、ステロイドクリームの擦り込みを併用する。ケロイドが大きく隆起が高度の場合には、同部を切除後、0.3ミリメートル程度の薄めの分層植皮を行う。放射線は早期のものにのみ有効で、1年以上経たものでは無効である。真性ケロイドにも同様の治療を行うが、容易に反応しない。[池田重雄]

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