コペルニシウム(英語表記)copernicium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コペルニシウム
copernicium

人工元素の一つ。元素記号 Cn。原子番号 112。1996年ドイツのダルムシュタットにある重イオン研究所 GSIのジグルト・ホフマンらは,重イオン加速器中で鉛208に亜鉛70を衝突させて質量 277の 112番元素を得た。これは半減期約 0.24msでダームスタチウムとなる。国際純正・応用化学連合 IUPACおよび国際純粋・応用物理学連合 IUPAPは名称をコペルニシウム,元素記号を Cnとした。名称はポーランドの天文学者ニコラウス・コペルニクスにちなむ。

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デジタル大辞泉の解説

コペルニシウム(copernicium)

人工放射性元素の一。1996年、ドイツ、ダルムシュタットの重イオン研究所(GSI)のグループが鉛208に亜鉛70を衝突させて生成した。その後、ロシアのドゥブナ研究所、日本の理化学研究所仁科加速器センターでも確認された。名称はポーランドの天文学者コペルニクスにちなむ。元素記号Cn 原子番号112。

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百科事典マイペディアの解説

コペルニシウム

元素記号Cn。原子番号112。人工元素の一つ。周期表第12族に属す。強い放射能をもち,天然には存在しない。主となる酸化状態は(/+)IVおよび(/+)II。1996年ドイツのダルムシュタット重イオン研究所において,ホフマンらは重イオン加速器中で(208/)Pbに(70/)Znを衝突させ,質量数278の112番元素を経て質量数277の110番元素(半減期約1.1ミリ秒でダームスタチウムとなる)が得られることを明らかにし,初めて112番元素の製造に成功。2009年国際純正・応用化学連合(IUPAC)と国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)は正式に新元素と認定。名称をコペルニシウムとした。地動説を唱えたコペルニクスにちなむ。なお,元素記号は初めCpとしたが,ルテチウム(Lu)がかつてカシオペイウム(Cp)とよばれたことがあり,また,有機金属化合物のシクロペンタジエニル(Cp)があることから,Cnが採用された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コペルニシウム
こぺるにしうむ
copernicium

周期表第12族に属する人工元素の一つ。原子番号112、元素記号Cn。きわめて強い放射能をもち、天然には存在しない。主となる酸化状態は+Ⅳおよび+Ⅱ。1996年、ドイツのダルムシュタット重イオン研究所において、ホフマンSigurd Hofmann(1944― )らは重イオン加速器中で鉛208(208Pb)に亜鉛70(70Zn)を衝突させ、278112(質量数278の112番元素)を経て277112(半減期約1.1ミリ秒でダームスタチウムとなる)が得られることを明らかにし、初めて112番元素の製造に成功した。その後、多くの同位体がつくられたが、もっとも安定なものはCn285で、半減期は29秒でダームスタチウムとなる。2009年、国際純正・応用化学連合(IUPAC:International Union of Pure and Applied Chemistry)と国際純粋・応用物理連合(IUPAP:International Union of Pure and Applied Physics)の共同作業部会(JWP:Joint Working Party)は正式に新元素と認定し、名称をコペルニシウムとした。これはポーランドの天文学者で地動説を唱えたコペルニクスにちなむ。なお、元素記号は初めCpとしたが、ルテチウム(Lu)がかつてカシオペイウムcassiopeium(Cp)とよばれたことがあり、また、有機金属化合物のシクロペンタジエニルcyclopentadienylの記号もCpであることから、Cnが採用された。

[中原勝儼]


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化学辞典 第2版の解説

コペルニシウム
コペルニシウム
copernicium

Cn.原子番号112の元素.電子配置[Rn]5f 146d107s2(推定)の12族元素.周期表で水銀の下に位置する(エカ水銀).常温で液体と思われる金属元素.短寿命人工元素.1996年2月にドイツ・ダルムシュタットの重イオン研究所(GSI)で,208Pbを標的として70Znで衝撃して,中性子1個と半減期0.28 ms で110番元素にα崩壊する質量数277の核種1個が得られた.GSIの提案による元素名コペルニシウムが2010年2月にIUPACにより認められ,元素記号もCnと決定された.したがって,112を意味する暫定名ウンウンビウム,記号Uubは以後使われない.[CAS 54084-26-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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