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人工元素 じんこうげんそartificial element

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人工元素
じんこうげんそ
artificial element

天然には存在せず,加速器原子炉を使った核反応または核分裂により,人工的につくりだされた元素テクネチウム原子番号 43),プロメチウム(61),アスタチン(85),フランシウム(87),および原子番号が 93以上の超ウラン元素であるネプツニウム(93),プルトニウム(94),アメリシウム(95),キュリウム(96),バークリウム(97),カリホルニウム(98),アインスタイニウム(99),フェルミウム(100),メンデレビウム(101),ノーベリウム(102),ローレンシウム(103),ラザホージウム(104),ドブニウム(105),シーボーギウム(106),ボーリウム(107),ハッシウム(108),マイトネリウム(109),ダームスタチウム(110),レントゲニウム(111),コペルニシウム(112),ニホニウム(113),フレロビウム(114),モスコビウム(115),リバモリウム(116),テネシン(117),オガネソン(118)などがこれにあたり,いずれも放射性元素。さらに大きな原子番号のものもつくられようとしている。

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デジタル大辞泉の解説

じんこう‐げんそ【人工元素】

天然には存在せず、人工的に作り出された元素の通称。原子炉や加速器を利用し、陽子・中性子などを原子核に当てて人工的に作り出す。ふつう超ウラン元素超重元素人工放射性同位体などを指すが、天然にごく微量に存在する元素や、崩壊が速いために発見されにくかった元素も含まれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

じんこうげんそ【人工元素 artificial element】

天然に存在せず,人工的方法(核反応)によってのみ作り出される元素をいう。ふつう,周期表上原子番号43のテクネチウムTc,61のプロメチウムPm,85のアスタチンAt,87のフランシウムFr,および93のネプツニウムNp以降の諸元素(超ウラン元素)を人工元素とみることが多い。しかし,この定義は厳密なものとはいえない。たとえばテクネチウムやプロメチウムのような元素は,原子番号が小さいのに,たまたま不安定な原子核をもつ放射性元素であったため,地殻中にかつて存在していたとしてもいち早く消失してしまい,1940年前後に核反応の技術が急速に進歩するようになってから,初めて人工的に得られるようになった元素と考えられる。

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大辞林 第三版の解説

じんこうげんそ【人工元素】

原子核反応などによって人工的につくりだされた元素。原子番号四三番のテクネチウム、六一番のプロメチウム、八五番のアスタチンと、九三番のネプツニウム以降の、原子番号の大きいものなどで、すべて放射性。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人工元素
じんこうげんそ
artificial element

天然には存在しない元素で、人工的につくりだされた元素をいう。ただしこの語は、俗に用いられているもので、かなりあいまいな点を含んでいる。すなわち、一般に天然に存在しないと考えられていた元素は、それらが放射性元素で寿命が短いためこれまでに崩壊しつくして、現在は存在せず、そのため発見されなかったと考えられるものである。したがって、核反応によって人工的に初めてつくりだされれば人工元素といえる。しかし、分析技術の向上などにより天然にも微量は存在することがわかった元素もあるし、また寿命は短くても、天然放射性元素から崩壊したり、あるいは天然の中性子などによって核反応をおこした結果つくられるなどして、つねに微量は天然に存在している元素もある。たとえば85番元素のアスタチンは、1940年ビスマスをヘリウムイオンで照射して人工的にアスタチン211がつくられ、人工元素とされたが、その後アスタチンのいろいろな同位体がポロニウムの崩壊で生成し、したがって天然にも存在することがわかった。また同じように超ウラン元素のネプツニウムやプルトニウムも1940年に初めて人工的につくられたが、その後ネプツニウム237、プルトニウム239もピッチブレンド中に微量存在することがわかった。
 2016年(平成28)の時点で、93番以降で人工的につくられている元素は、93番ネプツニウム、94番プルトニウム、95番アメリシウム、96番キュリウム、97番バークリウム、98番カリホルニウム、99番アインスタイニウム、100番フェルミウム、101番メンデレビウム、102番ノーベリウム、103番ローレンシウム、104番ラザホージウム、105番ドブニウム、106番シーボーギウム、107番ボーリウム、108番ハッシウム、109番マイトネリウム、110番ダームスタチウム、111番レントゲニウム、112番コペルニシウム、113番ニホニウム、114番フレロビウム、115番モスコビウム、116番リバモリウム、117番テネシン、118番オガネソンが認められている。
 天然元素の放射性同位体(ラジオ・アイソトープ)の多くは、人工的につくられ、これは人工放射性同位体とよばれる。[中原勝儼]

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