コンベヤ

精選版 日本国語大辞典 「コンベヤ」の意味・読み・例文・類語

コンベヤ

〘名〙 (conveyer) 物を連続的に運搬する機械ベルトを回転させて、それに物をのせて運ぶベルトコンベヤをさすことが多い。〔モダン辞典(1930)〕

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百科事典マイペディア 「コンベヤ」の意味・わかりやすい解説

コンベヤ

種々の原材料や荷物を一定の路線によって連続的に運搬する荷役機械。無端環状のベルトやチェーン,あるいは樋(とい)などで運搬路をつくり,石炭・鉱石などのばら物,箱詰その他のかさ物,組立部品など,運搬対象に応じた支持物を備える。水平運搬が普通であるが,垂直あるいは勾配(こうばい)路の運搬のできるものもある。設備費の割に輸送能力が大きく,取扱いも比較的容易なことなど多くの特長がある。工場,鉱山港湾,倉庫などでの運搬に広く利用される。また流れ作業方式をになうものとして,さらに計量装置,作業機械,化学装置などと組み合わせて有機的な生産輸送体系を形成するものとして,重要な近代的生産設備に数えられている。多方面の用途に応じるため,種類,形式が非常に多いが,現在広く使われているものは,ベルトコンベヤチェーンコンベヤ,フローコンベヤ,ローラーコンベヤ空気コンベヤ,エアスライド,バケットエレベーター,スクリューコンベヤ(ねじコンベヤ),振動コンベヤなど。→コンベヤシステム
→関連項目クレーン荷役機械

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンベヤ」の意味・わかりやすい解説

コンベヤ
conveyor

通常は電動機などで駆動されるプーリーまたは歯車に,ベルト,チェーンなどの無限循環帯をかけた運搬装置をいうが,他の機構もある。最も多いのはベルトコンベヤで,ゴム布・綿布・薄鋼板などのベルトを用いる。その他鎖を使うチェーンコンベヤ,ダブルチェーンコンベヤ,それに掻 (か) き板をつけたスクレーパコンベヤ,同じくバケットをつけたバケットコンベヤ,連動板子を用いるスラットコンベヤ,天井に吊ったI形鋼の無限レールを動く吊り滑車に引き鎖と吊り金具をつけたトロリコンベヤなどがある。ほかに循環帯を用いず鉄製樋の前進後退のゆすり運動で荷を送るシェーキングコンベヤ,自由回転するローラを並べたローラコンベヤ,スクリューを取付けた軸を回転するスクリューコンベヤ,風圧または真空吸引で荷を送る空気コンベヤなどもあり,種類形式は非常に多様で,用途により使い分けられる。

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世界大百科事典 第2版 「コンベヤ」の意味・わかりやすい解説

コンベヤ【conveyor】

原材料や機械部品や包装された荷物などを連続的に運搬する機械。似通った形態の荷の特定区間の運搬では,その連続性のゆえ,他の運搬手段に比べて著しく大きな能力を発揮する。コンベヤは生産や物流の各分野で広く用いられるが,その発達を促した要因の第1は,産業の大規模化に伴って原材料などの取扱量が増大し,とくに船による長距離輸送の前後につながる積出し・受入れ港湾や,工場の構内における大量運搬の手段が必要となったことであり,第2は,自動車産業に代表される多量生産型工業における流れ作業(コンベヤシステム)に適した機能的な搬送手段が求められたことである。

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