インターネット上で行われるテロリズム。警視庁のサイバーテロ対策協議会では、以下のように説明している。「重要インフラストラクチャーの基幹システムに対する電子的攻撃または基幹システムにおける重大な障害で、電子的攻撃による可能性が高いもの」「一般的にはコンピュータ・システムに侵入し、データを破壊、改竄(かいざん)するなどの手段により、国家または社会の重要な基盤を機能不全に陥れる行為」。
インターネットを通じて個別のサーバー(データを送信する側)やパソコンに侵入して情報などを奪う行為である「サイバー攻撃」(クラッキング)の一種で、政治的な意図をもって大規模な破壊行為を行う場合をサイバーテロとよぶことが多い。攻撃対象は政府や大企業のシステムである。「アノニマス」とよばれる国際的なクラッキング集団の示威行動や、政府の機密情報を盗み出してそれを新聞社などに開示する「ウィキリークス」の活動をサイバーテロに含めることもある。中国人民解放軍がアメリカや日本の政府のシステムに組織的に繰り返し侵入するなど、実行者が国家機関の場合もあり、安全保障問題に直結するようになってきている。
[編集部]
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(斎藤幾郎 ライター / 西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)
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