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サクソ・グラマティクス Saxo Grammaticus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サクソ・グラマティクス
Saxo Grammaticus

12世紀中頃から 13世紀初頭のデンマークの歴史家。姓は不明,「グラマティクス」は,すぐれたラテン語の文章を書いたために「文法家」と呼ばれたのが通称となったもの。コペンハーゲン港を開いた大司教アブサロン (1128~1201) の書記をつとめ,そのすすめで『デンマーク人の事跡』 Gesta Danorumをラテン語で書いたことで知られる。これは伝説上のダーン王の時代から 1185年のカヌート6世によるポメラニア地方の征服までの歴史を扱った 16巻の大著で,ことにデンマーク建国の事情をはじめ,ハムレット王子の話その他を記した第9巻までが,北欧の神話伝説の宝庫をなしている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サクソ・グラマティクス
さくそぐらまてぃくす
Saxo Grammaticus
(1150ころ―1220ころ)

デンマークの歴史家。シェラン島出身。ルンド大司教アブサロンの書記として、彼の要請で大著『ゲスタ・ダノールム』Gesta Danorum(デーン人の事績)を書き始め、バルデマー2世とアブサロンの後継者アナース・スーネセン大司教に献呈した。ラテン語に精通し、古典文学に博学であることからみて、フランスに滞在し、ここで当時の学問的教養を身につけた可能性が強い。『ゲスタ・ダノールム』は16書からなり、1書から9書ではデンマークのゴルム老王に至る神話、伝説時代を、10書以降ではハラール青歯王からクヌード6世の1185年までを取り扱い、同時代人スベン・アッゲセンの『デンマーク王国略史』とともに貴重な文献史料となっている。名文家を意味するあだ名「グラマティクス」は、14世紀の年代記に最初に現れるが、広く知られるようになるのは16世紀以降である。[牧野正憲]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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