サント(その他表記)Saintes

デジタル大辞泉 「サント」の意味・読み・例文・類語

サント(〈ラテン〉Sancto)

キリスト教用語で、聖人のこと。
(〈ポルトガル〉・〈スペイン〉・〈イタリアSanto)他の語に冠して、聖、聖なる、の意を添える。

サント(Santo)

ルーガンビル

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精選版 日本国語大辞典 「サント」の意味・読み・例文・類語

サント

  1. 〘 名詞 〙 ( [ポルトガル語] Santo ) キリシタン用語。キリスト教の信者として聖なる生涯を送り、死後、信仰の対象となっている人。聖人。聖者。サントス
    1. [初出の実例]「さんと達の宣ふごとく」(出典:ぎやどぺかどる(1599)上)

サント

  1. 〘 名詞 〙サントメがわ(━革)」の略。
    1. [初出の実例]「金もののついたまん中へきせるをさし込べに皮のさんどをさげ」(出典:洒落本・青楼惚多手買(1789‐1801)一)

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改訂新版 世界大百科事典 「サント」の意味・わかりやすい解説

サント
Saintes

フランス西部,シャラント・マリティム県の都市人口2万5471(1982)。シャラント川に沿う古くからの交通の要地。凱旋門共同浴場円形劇場などローマ時代の遺跡が多い。1242年にはルイ9世がイギリス王ヘンリー3世を当地で破り,百年戦争でも戦場となった。第2次大戦中ドイツ軍に占領されて,解放運動が盛んであったため都市内の被害が著しかった。農産物集散地であるとともに,現在は電信機器や車両などの機械工業も盛んである。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サント」の意味・わかりやすい解説

サント(フランス)
さんと
Saintes

フランス西部、シャラント・マリティーム県の都市。人口2万5595(1999)。シャラント川左岸にあるフランス最古の町の一つで、交通の要地として発達し、中世にはサントンジュ地方の中心都市であった。穀物、ブランデー、皮革の取引が行われ、車両工場もある。凱旋(がいせん)門、共同浴場、円形劇場など、ローマ時代の遺跡が多い。1242年ルイ9世はイギリス国王ヘンリー3世をここで破った。百年戦争では戦場となって荒らされ、宗教戦争時には新教徒ユグノー)の拠点となり、以後衰退した。

[青木伸好]


サント(バヌアツ共和国)
さんと
Santo

南西太平洋、バヌアツ共和国(ニュー・ヘブリデス諸島)のエスピリツ・サント島南東岸にある都市。ルガンビルLuganvilleともいう。対岸の小島アオレAore島との間のセゴンド水道Segond Channelに面した良港で、コプラを輸出する。バヌアツでは、首都ビラ(ポート・ビラという名でも知られる)に次ぐ第二の都市である。人口1万(1996)。

[大島襄二]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サント」の意味・わかりやすい解説

サント
Saintes

フランス西部,シャラントマリティム県の町。かつてはサントンジュ州の州都,のち 1791~1810年はシャラントアンフェリユール (現シャラントマリティム) 県の県都。シャラント川下流にのぞむ。ガロ・ローマ時代からの町で,周辺地域のコニャックなどを集散するほか,車両,既製服,靴製造などの工業がある。遺跡,古い建築物が多く,ローマの属州時代の円形劇場,橋のアーチ,マリー聖堂 (11~12世紀) ,15世紀の聖ピエール大聖堂などがある。人口2万 7546 (1990) 。

サント
Santo

ラガンビル Luganvillともいう。南太平洋南西部,バヌアツ第2の都市。エスピリトゥサント島の中心都市,港湾都市で空港もある。人口約 5000。

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普及版 字通 「サント」の読み・字形・画数・意味

図】さんと

緒。

字通「」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内のサントの言及

【インド文学】より

…【徳永 宗雄】
[マラーティー文学]
 インド西部マハーラーシュトラの公用語,マラーティー語による文学をいう。ヤーダバ朝,バフマニー朝から次のマラータ王国期にかけて,この地方に興隆した宗教改革運動としての〈サント(聖賢詩人)〉たちの活動の過程で多くの宗教・哲学作品が残され,これが言語としてのマラーティーの発展に資するとともに,その文学とくに韻文史の上でも重要な意味をもつ。ジュニャーネーシュワル(1271‐96)の《バガバッドギーター》の注釈書,エークナート(1533‐99?)の諸著作,トゥカーラーム(1608‐49)の信仰詩《アバング》,ラームダース(1608‐81)の《ダースボード》がその代表である。…

【ジュニャーネーシュワル】より

…西部インド,マハーラーシュトラの聖賢詩人(サントsant)の先駆者で,この地のバクティ(神への絶対帰依)思想を最初に鼓吹したといわれる。プネー(プーナ)近郊の敬虔なバラモンの家に生まれたが,父がサニャーシー(修行者)の誓いを破ったとして子どもの彼も正統派教学者からバラモンの地位を認められなかった。…

【ナームデーオ】より

…インド西部,マハーラーシュトラの聖賢詩人(サント)の一人。シンピーshimpī(裁縫師)・カースト出身でバーガバタ派信仰を大衆の間に広める役割を果たし,中世マハーラーシュトラにおける宗教改革運動の先端を切った。…

【マラーティー語】より

… この語の最も古い記録は現在のカルナータカ州シュラバナベルゴーラの神像に彫られた刻文(982)とされる。後世に残る文学作品は13~18世紀の聖賢詩人(サント)たちによるものが最初で,当時の民衆語で書かれたその多くの宗教詩はこの地域の宗教改革運動に大きな役割を果たすとともに,言語としてのマラーティー語の伝播,発展を助けた。とくにジュニャーネーシュワルの《バガバッドギーター》注釈書(1290)や,ナームデーオ,トゥカーラームの信仰詩(アバング)は有名。…

※「サント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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