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円形劇場 えんけいげきじょう amphitheatre

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

円形劇場
えんけいげきじょう
amphitheatre

古代ローマ公共建築の一形式 (→アレナ ) 。ギリシア語 amphitheātronに由来するが,古代ギリシアには先例のない,純粋にローマ的な特徴をもつ建造物。剣闘士 (グラディアトル) の格闘などを,公衆の観覧に供するために使用された。

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デジタル大辞泉の解説

えんけい‐げきじょう〔ヱンケイゲキヂヤウ〕【円形劇場】

中央を舞台とし、その四方を囲むように観客席を配した劇場形式。また、それを用いる上演形式。
古代ローマで、剣闘士の試合などを見せるための円形・楕円形の建造物。競技の場を中心に同心円状、階段式に観覧席がある。ローマのコロセウムが有名。

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百科事典マイペディアの解説

円形劇場【えんけいげきじょう】

(1)amphitheatrumの訳。古代ローマの演技場形式。すり鉢形の底にアレナ(競技場)があり,周囲に階段状の観客席を設け,剣闘や猛獣の格闘を行わせた。コロセウムが代表的。
→関連項目管弦楽劇場張出舞台舞台

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世界大百科事典 第2版の解説

えんけいげきじょう【円形劇場】

観客席が演技空間をとり囲むという構造をもった劇場。ただし,客席が舞台を完全に囲んでいなくても,近代の多くの劇場のように両者が明瞭に分離していない場合は,円形劇場に準じて考えてよい。演劇発生期の劇場の多くは,こういう形態をとっていた。たとえば古代ギリシアの劇場では,舞台後方以外の部分は客席に囲まれており,舞台前部の,コロスの演技に用いられたと考えられる円形のオルケストラ呼ばれる部分は,直接客席に接していた(この語から発した〈オーケストラ〉という英語は,現代アメリカでは1階の客席を指す)。

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大辞林 第三版の解説

えんけいげきじょう【円形劇場】

古代ローマの劇場形式の一。スポーツ試合や猛獣との格闘などを見せるための円形または楕円形の建造物。中央に競技場があり、観客席はこれを取り巻いて階段式に作られている。ローマのコロセウムが有名。
舞台の四方に観客席を設けた劇場の形式。

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世界の観光地名がわかる事典の解説

えんけいげきじょう【円形劇場】

イタリア北部のベローナ(Verona)の市街中心部にある、古代ローマ時代の屋外闘技場跡。ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスの治世、あるいは遅くとも西暦30年ぐらいには完成していたといわれているが、詳細は不明。長径139m、短径110mの楕円形をしていて、74のアーチステージから74段の石段がある。現存する円形劇場の遺跡としては、世界で3番目の規模である。3階の構造のアーチがあったが、1117年の地震で倒壊してしまい、その一部が北西の外壁に残っている。ここは、毎年夏(6月下旬から8月末ごろまで)、屋外オペラが上演されることでも有名である。

出典|講談社
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

円形劇場
えんけいげきじょう

演技空間を中心に、円く取り囲むように観客席を配置した劇場。これは東西古今の芸能空間に共通してみられる形式であるが、とくに古代ギリシアやローマには、芸能空間を円形と結び付けて考える強い伝統がみられた。ギリシアの野外劇場では、舞台前面のオルケストラorchestraという円形の平土間が合唱隊の舞踊などの場として重要な意味をもった。観客席は自然の地形を利用したすり鉢状の斜面内に、それを取り囲むように同心円の階段状につくられ、円形の秩序が強く劇場内を支配している。ヘレニズム期以降はオルケストラは半円に圧縮され、演技の場から貴人席へと性格を変えたが、弧状の観客席はそのまま円形空間の性格を保っていた。古代ローマでは、すり鉢状の観客席をボールト架構で支える方式が考案され、これにより、弧状の輪郭が劇場外観にも表れて、円形との結び付きをさらに強めることとなった。ローマのコロセウム(80年ごろ)をはじめとする壮大な楕円(だえん)形の闘技場は、芸能空間と円形との関連をもっとも端的に表現するもので、アンフィテアトルムamphitheatrum(円形劇場の意)とよばれ、近代の競技場の原型となっている。
 ローマ滅亡後は一時伝統がとだえたが、ルネサンス期にふたたびそれへの関心が高まった。しかしこのころから劇場自体はプロセニアム舞台の方向へ進み、円形にまつわる劇場的特質は都市広場や庭園、建築の意匠などに象徴的に表れるほうが多かった。18世紀には、当時の劇場の主流であった桟敷(さじき)席を排し、古代風の弧状階段席にせよという声があがり、19世紀に入りバイロイトの祝祭劇場でようやくそれは実現するが、しかしそこでは円形劇場の記憶自体はほとんど失われてしまっていた。
 20世紀に入ると、因襲的な額縁舞台への反発、古代劇復活上演による刺激などから、1932年にはワシントン大学のグレン・ヒューズが、舞台四周を客席で囲む円形劇場theatrein-the-roundを提案、40年にペントハウス劇場Penthouse Theatreを同大学内につくった。以来、この方式は素朴な演劇本来の姿を取り戻すための試みとして各地で取り上げられ、近年では商業劇場のなかにも部分的にこれを取り入れたものが現れている。しかしこれらの現代の円形劇場は、現代の劇場が独自の空間的性格を失い、無機的な多目的空間となる傾向と呼応しており、古代の円形劇場の伝統とは異なるものということができる。[福田晴虔]

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世界大百科事典内の円形劇場の言及

【劇場】より

…しかし20世紀初頭からの実験演劇の展開とともに,演技空間と観客席とを一体化した空間を求める動きが起こった。すなわち,観客席が舞台のまわりを囲む円形劇場への志向は,この空間構成に演劇の原初的な感動をよみがえらせる場を求めようとするものであった。この模索は今日も続けられている。…

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