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ジョウザン Dichroa febrifuga Lour.

世界大百科事典 第2版の解説

ジョウザン【Dichroa febrifuga Lour.】

熱帯~亜熱帯の山地路傍や渓流沿いの林床に生えるユキノシタ科の落葉低木で,幹の高さは1~2m(イラスト)。日本には産しないが,まれに栽培されることがある。葉には柄があって対生し,葉身は倒卵状楕円形,ふつう葉身のやや上部が最も幅広く,基部はくさび形で,先はとがり,長さ7~22cm,幅4~7cm,縁に粗い鋸歯がある。若枝,葉柄,葉身には微細な柔毛がある。花は青紫色で美しく,枝の先または枝の上部葉腋(ようえき)に散房状集散花序をつくって多数開く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジョウザン
じょうざん / 常山
[学]Dichroa febrifuga Lour.

ユキノシタ科の落葉低木。ジョウザンアジサイともいう。中国中南部、ベトナム、ヒマラヤ、インド、インドネシアの山野の陰湿地に生育する。植物体は高さ1~2.5メートル。葉は対生、楕円(だえん)形で、長さ5~20センチメートル。葉の先端はとがり、縁には鋸歯(きょし)がある。6~7月に枝の先に円錐(えんすい)花序をつけ、つぼみは初め白色であるが、のちに淡青色となる。萼(がく)は淡青色の杯(さかずき)状で長さ約4ミリメートル。花弁は5~6個で青色、長さ約8ミリメートル、幅3ミリメートルで先端は円く、開花後は反曲する。雄しべは10~12本で青色、雌しべは1本で青色。花柱は4個で柱頭部は膨らむ。主根は堅い円柱状で波形に曲がり、径0.5~2.5センチメートル、長さは30センチメートル以上となる。根の断面は黄色。植物全体にアルカロイドのフェブリフギン、イソフェブリフギンを含むのでマラリアの治療に用いる。漢方では根を常山(じょうざん)、葉を蜀漆(しょくしつ)といい、解熱、催吐剤とする。[長沢元夫]

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