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スチュワードシップ・コード

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

スチュワードシップ・コード

生命保険会社や年金資金運用法人などの機関投資家が、投資先企業の株主総会などにどのような態度で臨むべきかを定めた行動原則。金融庁が2月、英国の制度を参考にしてつくった。株主総会に出す経営方針(議案)について賛否を表明するときの方針を決めること、など七つの原則が示された。コードを導入した企業は、原則に基づいて具体的な方針を決める。強制ではないが、5月末時点で127社が導入した。

(2014-08-29 朝日新聞 朝刊 1経済)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スチュワードシップ・コード
すちゅわーどしっぷこーど
stewardship code

銀行、証券、保険会社、年金基金などの機関投資家に対して、投資先企業の中長期的な成長を促すために求められる行動規範スチュワードstewardとは執事や財産管理人との意味で、機関投資家にとって重要な投資先である上場企業との対話を通じて、その企業の経営に誤りがないように働きかけるとの意がこめられている。日本では「機関投資家の行動指針」「機関投資家の行動原則」「機関投資家の責務」などと訳される。投資先企業への監視や対話が不十分であったことが2008年のリーマン・ショックを招いたとの反省から、2010年イギリスで初めて定められた。日本ではこれを参考に、金融庁が2014年(平成26)に日本版スチュワードシップ・コード(「責任ある機関投資家」の諸原則)を制定し公表した。日本版コードは(1)各社ごとに行動指針をつくり、公表する、(2)親会社や取引先などとの利益相反が起きないよう方針を決め公表する、(3)投資先企業との対話を通じて当該企業の経営状況を把握しチェックする、(4)中長期視点で投資先企業と対話し、問題の改善に努める、(5)議決権行使の方針をつくり、実際の行使結果を集計・公表する、(6)機関投資家としての責務をどう果たしているか、顧客などに定期的に報告する、(7)投資先企業との対話の結果を高めるために実力を備える、の七つの原則からなっている。
 2015年12月時点で、日本版コードの受入れを表明した機関投資家は内外で201にのぼる。金融庁は受入れを表明した投資家をホームページで公表し、ほぼ3か月ごとに更新している。
 日本では、機関投資家が企業の株式を大量に保有しながら、株主総会などで経営に口を出さない「物言わぬ株主」の状況が続いてきた。スチュワードシップ・コードの制定は、機関投資家を「物言う株主」に変えて投資先企業の経営監視機能を強化することで、企業の持続的成長や株主への還元を後押しするねらいがある。なおスチュワードシップ・コードが機関投資家を対象とするのに対し、上場企業が守るべき規範を示したコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)がある。スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードは企業価値の向上を促す車の両輪とされている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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