翻訳|spaghetti
イタリア語のspago(紐)に由来。直径2mm,長さ25cm前後の細長い紐状の乾燥パスタで,イタリアの代表的パスタ食品の一つ。ゆでてバターでいため,各種のソースをかけたり,あえて食べる。18世紀ごろ,ナポリ地方を中心に開始されたといわれるスパゲッティ生産は,その当時,品種改良に成功したソース専用のサンマルツァーノ種のトマトの出現とあいまって,ナポリ市民の人気を博し,19世紀初頭にはナポリからローマへ急速に普及したと言われる。今日,スパゲッティがイタリアの代表的パスタ料理となったのは,各種ソースの応用範囲がきわめて広く,単にトマトソースばかりでなく,魚貝類を加えたペスカトーレ,肉を主材とするボロネーゼ,乳製品を主材とするカルボナーラなど,多くのイタリア各地のソースと調和するためである。ことに,第2次世界大戦後は,スパゲッティは調理の簡便性や食べやすさなどから日本,ヨーロッパ,アメリカなどでも親しまれている。
→パスタ
執筆者:木戸 星哲
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…米はポー川の中流域平原に位置するロンバルディア州とピエモンテ州で生産され,トウモロコシはイタリア北部の傾斜地で生産されるため,リゾット,ポレンタの料理はイタリア北部に起源を発している。それに対してスパゲッティやマカロニなどの乾燥パスタがイタリア南部で常食とされたのは,硬質小麦の耕作地が,かつてはイタリア南部に広がっていたことと,機械生産以前のパスタの自然乾燥条件がナポリ周辺のカンパニア地方に備わっていたことに由来している。乾燥パスタの発展はまた,ナポリで成功したソース用トマトの品種改良を抜きにしては考えられない。…
…広義には,小麦,豆,米など穀類の粉に,水,牛乳,卵などの液体とバター,油,塩,酵母,その他ピュレー状にしたホウレンソウなどの諸材料を,用途に応じて混入してこねあげた練り粉一般を指す。狭義には,パスタ食品のことで,スパゲッティ,マカロニ,ラザーニャ,フェットゥチーネなどを作るための,小麦粉と卵を基本材料とする練り粉とその製品の総称。パスタの起源については定かでないが,現在残る記録から13~14世紀にはすでにあったと推定されている。…
※「スパゲッティ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
カスタマー(顧客)とハラスメント(嫌がらせ)を組み合わせた造語「カスタマーハラスメント」の略称。顧客や取引先が過剰な要求をしたり、商品やサービスに不当な言いがかりを付けたりする悪質な行為を指す。従業...
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