スウェーデンの物理化学者.ウプサラ大学に学び,1907年母校の化学講師,1912年スウェーデンの最初の物理化学教授になり,1949年名誉教授となった.学生時代にすでに水中電弧法で金属コロイドの生成に成功した.1907年コロイド微粒子についてブラウン運動の実験的根拠を確かめた.コロイド化学からタンパク質の分析研究に進み,超遠心分離器を考案し(1923年),これを用いてタンパク質の分離,分子の大きさ,分子量の決定に成功した.遠心力による沈降速度の単位Sはかれの名前にちなむ(Sの単位は1×10-13 s).また,弟子のA.W.K. Tiselius(ティセリウス)とともに電気泳動法を改良した.分散系に関する研究業績により,1926年ノーベル化学賞を受賞.1949年新設の核化学研究所所長(1967年まで)となり,放射線の化学作用などの問題に関与した.
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…一般に,毎分回転数2万回以上,遠心力加速度が重力加速度の数万倍以上に達する遠心分離機をいう。T.スベドベリの創案によるもので,高分子物質などを溶液中で沈降させるのに使用される。この場合,高分子の分子量,均一性などを調べることを目的とする装置を分析用超遠心機(狭義の超遠心機),沈降を利用して高分子の分離・精製を行うものを分離用超遠心機と呼んで区別する。…
※「スベドベリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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