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スマートメーター すまーとめーたー smart meter

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知恵蔵2015の解説

スマートメーター

通信機能を備えた電力メーターで、電力会社と需要者の間をつないで電力使用量などのデータをやり取りしたり、需要先の家電製品などと接続してそれを制御したりすることができるもの。再生エネルギー活用の要として注目されるスマートグリッド(次世代送電網)を整備・構築していく上で、送電網や配電網の自動化と共に必要不可欠のものとされている。
古くから、電力メーター検針の経費を大きく削減するものとして、検針を自動的に行うAMR(Automatic Meter Reading)やそのデータを電力会社に送信するシステムについて開発が進められていた。また、年々増加する電力需要によって送配電網の充実が迫られたこと、近年になってエネルギー問題環境負荷が叫ばれたことから、風力や太陽光などの不安定な発電も配電網に組み込まれるようにもなった。それらを安定して運用していくためには、自立分散的に制御するスマートグリッドが不可欠のものとなっている。このため、AMRのみならず、家庭内の機器の消費量を監視・制御したり、小規模発電設備からの電力を受け入たり、電気自動車蓄電池の充放電をコントロールしたりして、送配電を最適化するHEMS(home energy management system)の機能も取り入れたシステムが求められている。これらの機能を電力消費や小規模発電を行う家庭などでコントロールするのがAMI(Advanced Metering Infrastructure)である。このために、従来の電力メーターに替えて設置する機器をスマートメーターという。
欧米諸国ではスマートメーターの普及が進んでいるが、日本も2011年の東日本大震災を機に必要性が強く求められるようになった。例えば、スマートメーターが設置されていれば計画停電に際して、信号機や病院だけを除外するということも可能となるばかりか、節電のための綿密な制御を自動的に行って、停電を未然に回避することも可能となる。また、太陽光発電など新エネルギーを電力網へ受け入れることも容易になる。20年には、全世界で10億台が稼働するようになるとの見込みもあり、産業界からも将来性が期待されている。

(金谷俊秀  ライター / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

スマートメーター

通信機能付きの電力量計。家庭やオフィス、工場での電気使用状況などを、通信回線を経由して電力会社とリアルタイムにやりとりすることで、人手が必要な検針を自動化できる。発電量と使用量のバランスを効率的にする次世代の送電網には欠かせない機器とされる。

(2011-05-17 朝日新聞 朝刊 6総合)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

スマート‐メーター(smart meter)

通信機能を備えた電力計。家庭、オフィス、工場などの電力の利用状況をリアルタイムに把握することで、需要予測や節電に利用される。次世代電力網スマートグリッドの中核技術の一つとされる。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スマートメーター
すまーとめーたー
smart meter

通信機能を備えた次世代型電力量計。家庭、オフィス、工場などで刻々と変わる電力消費量をほぼ自動的に把握し、検針員が巡回しなくても、遠方からリアルタイムで消費電力を知ることができるため「スマート(賢い)」メーターとよばれる。双方向通信機能を駆使し、電力消費量を知るだけでなく、家電製品と接続して使用電力を抑制し、電力供給を機動的に制御することができる。このため発電量が季節や天候に影響される不安定な風力、太陽光などの再生可能エネルギーが使いやすくなる利点もある。電力の流れや電力使用を最適にコントロールする次世代送電網であるスマートグリッド構想や、環境にやさしいエネルギー消費を地域単位で目ざすスマートシティ構想実現のための基幹部品の一つである。
 スマートメーターに接続された家庭エネルギー管理システム(HEMS(ヘムス):home energy management system)やビル・エネルギー管理システム(BEMS(ベムス):building energy management system)が電力消費情報を受け取ってグラフなどに表示する。これを基に、家庭やビル内の家電や照明の利用を抑えて電気代を節約し、割安な電力料金プランづくりに役だてることができる。ひとり暮らしの高齢者の見守りサービスや再生可能エネルギーによる発電事業者の新規参入など新たなビジネスが広がると期待されている。電力会社や電機会社だけでなく、情報技術関連企業も相次いでスマートメーター市場に参入しており、さらにスイスの世界最大のスマートメーター関連企業ランディス・ギア(Landis+Gyr)社を東芝が買収するなど、合従連衡の動きが広がっている。
 スマートメーターの普及はヨーロッパで先行している。スウェーデンやイタリアでほぼ全戸への導入を終え、イギリスやフランスなども2020年までにほぼ全戸への導入を計画している。日本国内では設置コストを負担する電力会社が導入に消極的であったこともあり、普及が遅れていた。ようやく関西電力が2008年(平成20)に、東京電力も2010年に、30分ごとに電力利用量を測るスマートメーターの実証実験に着手した。日本政府は2020年代初頭に、全戸への導入を想定している。ただ家庭と電力会社の間での導入コスト分担ルールが決まっていないほか、電力消費情報から帰宅時間や入浴時間などが推定されてしまうといったプライバシー保護問題などが課題として残っている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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