スルホンアミド(読み)するほんあみど(その他表記)sulfonamide

翻訳|sulfonamide

デジタル大辞泉 「スルホンアミド」の意味・読み・例文・類語

スルホンアミド(sulfonamide)

スルホン酸水酸基アミノ基置換した化合物。一般にかなり融点の高い白色結晶。誘導体サルファ剤サッカリンなどがある。一般式RSO2NH2 スルファミンスルファミドスルホニルアミドスルフリルアミド

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スルホンアミド」の意味・わかりやすい解説

スルホンアミド
するほんあみど
sulfonamide

スルホン酸RSO3Hのヒドロキシ基-OHをアミノ基-NH2で置換した化合物。極性が大きく、分子量の小さなものは水に溶けやすい。スルホン酸の塩化物アンモニアまたはアミンの反応で合成する。

  RSO2Cl+2H2NR'―→
   RSO2NHR'+R'NH2・HCl
 窒素に結合した水素の数によって、第一から第三アミド分類される。アミノ基の水素は酸性が強く、水酸化ナトリウムと反応して、水溶性のナトリウム塩の形になる。スルホンアミドの構造をもったものには、代表的な化学療法剤であるサルファ剤(スルファ剤)、人工甘味料のサッカリンなどがある。

[務台 潔]

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化学辞典 第2版 「スルホンアミド」の解説

スルホンアミド
スルホンアミド
sulfonamide

】一般式RSO2NH2(Rはアルキル基またはアリール基)で表されるが,アミノ基の水素がさらにアルキル基またはアリール基で置換されたものも総称する.塩化スルホニルとアミンとの反応で得られ,一般に融点の高い結晶性の化合物である.アミンの同定のための誘導体として重要である.一般に殺菌性など薬理作用を示すものが多く,スルホン剤として用いられる.[別用語参照]サルファ剤】SO2(NH2)2(96.11).スルファミド(sulfamide),スルホニルアミド(sulfonylamide)ともいう.塩化スルフリルとアンモニアから得られる.白色の結晶.融点93 ℃.密度1.81 g cm-3.水,液体アンモニアアセトンエタノール酢酸エステルに可溶.常温では安定であるが,加熱するとアンモニアを放出して分解する.弱酸性であり,その水素は金属と置換する.[CAS 7803-58-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「スルホンアミド」の解説

スルホンアミド

 一般式RSO2NR-R″で表されるスルホン酸のアミド.サルファ剤などはこの化合物の群に属する.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスルホンアミドの言及

【酸アミド】より

…酸アミドは有機合成原料として広く用いられるが,低位のN‐置換アミドは溶媒として利用される。スルホン酸のアミドRSO2NH2はスルホンアミドsulfonamideと呼ばれる。【井畑 敏一】。…

※「スルホンアミド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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