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スンニ派 すんには

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知恵蔵2015の解説

スンニ派

イスラム教の最大宗派で、ムスリムの約85%を占める。スンニ(スンナ)とは「慣行・規範・先例」という意味。スンニ派は正式には「スンナと共同体の民」と呼ばれ、西アジアだけでなく、北アフリカ中央アジア東南アジアイスラム国のほとんどで多数派を占め、事実上イスラムの正統派になっている。
スンニ派は聖典コーラン(クルアーン)の教えに加え、預言者ムハンマドの言行録(ハディース)に基づく行動規範(スンニ)や、イスラム共同体(ウンマ)で形成された合意(イジュマー)を信仰のよりどころとする。イスラム創始期の伝統を守り、日常生活におけるイスラム法(シャリーア)の実践を重視するが、そこにはイスラム法学者のキヤース(類推)も加わっている。こうして体系化された法的解釈は、ハナフィー派マーリク派シャーフィイー派、ハンバリー派の4学派に分かれ、各地に伝わっていった。ただし、現在のイスラム国の大半は、西欧の近代法も採用しており、厳格なイスラム法による統治国はサウジアラビアなどわずかに過ぎない
シーア派との分裂は、預言者ムハンマドの後継者争いに始まる。ムハンマド亡き後、アブ・バクル、オマルオスマンアリーが後継者となり、スンニ派は4人を最高指導者(カリフ)として認めた。一方、シーア派はムハンマドの娘婿で従弟のアリーだけが正統な後継者であり、その子孫がイスラム共同体の最高指導者(イマーム)を世襲するものと考える。
スンニ派はアリーを含む4人を後継者と認めているものの、彼らを聖人化することはない。また、偶像崇拝を排し、その後の指導者や神学者たちに宗教的権威を付与することもなく、アッラーへの信仰と伝統的な共同体の安定を重んじる

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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