ソバージュ(読み)そばーじゅ(その他表記)Jean-Pierre Sauvage

デジタル大辞泉 「ソバージュ」の意味・読み・例文・類語

ソバージュ(〈フランス〉sauvage)

野性の、の意》毛先から細かいパーマをかけてウエーブをつけた、野性味のある髪形。1970年代半ばにフランスで発表されて以来流行した。

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精選版 日本国語大辞典 「ソバージュ」の意味・読み・例文・類語

ソバージュ

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] sauvage 野性的なの意 ) 毛先から細かく弱いウエーブをつけて、自然で無造作な感じを出した髪型

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソバージュ」の意味・わかりやすい解説

ソバージュ
そばーじゅ
Jean-Pierre Sauvage
(1944― )

フランスの化学者。パリ生まれ。ストラスブール大学卒業、1971年同大で博士号取得。1973年からイギリスのオックスフォード大学で博士研究員。1988年からフランス国立科学研究センター・リサーチディレクターなどを経て、2009年からストラスブール大学名誉教授。

 1980年代から、数ナノメートル(ナノは10億分の1)のサイズの分子機械の研究に取り組んだ。二つの輪が知恵の輪のようにつながった構造の分子機械「カテナン(catenane)」の研究を進め、1983年カテナンの合成に成功。1994年までにカテナンの輪を電気化学的な酸化還元で回転させることに成功した。こうした極微小サイズの分子機械は、超小型コンピュータの開発や新素材のセンサー、エネルギー貯蔵システム、超小型ロボットなど多方面で応用できると期待されている。

 1990年フランス科学アカデミー会員。1994年スイス・プレログ・ゴールドメダル、2008年ウッドワード賞などを受賞。2016年「分子機械の設計と合成を行った功績」によりイギリスの化学者フレーザーストッダートオランダの化学者ベルナルト・フェリンハとノーベル化学賞を共同受賞した。

[馬場錬成 2017年3月21日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソバージュ」の意味・わかりやすい解説

ソバージュ
Sauvage, Jean-Pierre

[生]1944.10.21. パリ
フランスの化学者。1971年にストラスブール大学で博士号を取得し,フランス国立科学研究センター CNRS,イギリスのオックスフォード大学を経て CNRSとストラスブール大学に研究室をもった。2009年,CNRSの名誉所長に就任。1983年にソバージュらのグループは,2個のリング状分子が自由に動けるようにつながったカテナンの合成に成功した。分子同士のつながりは,通常共有した電子が大きな役割を果たす共有結合が代表的だが,ソバージュらは銅イオン(→イオン)を仲介として二つのリング状分子があたかも鎖の環のように自由に動き,しかもはずれることのない機械的結合をする方法を開発した。1994年には電気化学的な酸化還元でカテナンのリング状分子を回転させることにも成功した。2016年,分子レベルで機械的な動作が可能な「分子機械」と呼ばれる物質を設計し合成した功績により,アメリカ合衆国の科学者 J.フレーザー・ストッダート,オランダの科学者ベルナルト・フェリンハとともにノーベル化学賞(→ノーベル賞)を受賞した。

ソバージュ
sauvage(仏)

パーマネントウエーブを生かしたヘアスタイル。ソバージュは「野性の」という意。髪の根元から毛先まで波打つような自然なウエーブのパーマをかけたもので,無造作ななかにどことなく女らしさを感じさせる髪形。 1980年代に入ってから流行し始めたもので,ショートからミディアム,ロングまである。ウエーブは,きつくパーマをかけたものからゆったりしたものまでいろいろあり,ヘアスタイリング剤で前髪などを立たせたり,サイドをタイトにしてシンプル感を出すなど多様なアレンジメントができるのもこの髪形の魅力の一つ。柔らかく量の少ない欧米人向きのヘアだが,フェミニンな魅力が受けて日本でもアダルト志向のある女性などに幅広い人気がある。

ソバージュ
Sauvage, Henri

[生]1873.5.10. ルーアン
[没]1932.3. パリ
フランスの建築家。フランス合理主義の伝統を受継ぎ,主として鉄筋コンクリートの技術を生かした建築を手がけた。パリのババン街のアパート (12) およびアミロー街のアパート (25) では,セラミックにおおわれたセットバック式の段状アパートを設計。これは室内と街路の環境を考慮したもので,のちに彼のピラミッド状アパートの構想へと進化した。

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