コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ゾーンメルティング ゾーンメルティングzone melting

4件 の用語解説(ゾーンメルティングの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ゾーンメルティング
ゾーンメルティング
zone melting

金属や半導体の精製法の一つで,金属などが融解している状態から固化する際,固相中に取込まれる不純物の量が液相中のそれと異なる現象 (偏析現象) を利用している。帯域溶融法または帯域精製法ともいう。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

百科事典マイペディアの解説

ゾーンメルティング

固体を精製したり単結晶を作製するのに利用される方法。帯域溶融法とも。棒状の金属の一端を加熱溶融し,加熱部位を徐々に移行させると,冷却部分から順次凝固(結晶化)し,その際不純物は溶融部分とともに移動し他端に集められる。
→関連項目ケイ(珪)素ゲルマニウム真空冶金単結晶

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
百科事典マイペディアについて | 情報

岩石学辞典の解説

ゾーンメルティング

ゾーンメルティング法(zone melting)はファンによって1952年にゲルマニウムの精製を目的として考案された方法で,帯熔融精製(zone refining)とも呼ばれる[Pfann : 1957, 1958].一般に熔融状態の物質が一端から凝固することを正常凝固という.この際に成分の分配係数が異なると,固体と液体の間の成分濃度は次第に変化し,対象物の一部分を熔融させてその部分を一方向に移動させると成分の偏析が起こる.熔融帯が一回通過しただけでは成分の偏析は少なく正常凝固とほとんど変わらないが,繰り返し熔融帯を通過させると極めて高純度のものが得られる.これがゾーンメルティング法で,この方法には安定な熔融部分を作る加熱熱源と,反対側を冷却して熔融体が固化させることが必要である.ハリスはこの考えを地球に応用し,熔融したマグマの上昇の過程でゾーンメルティングが起こると考え,その後,久城もこの過程をマグマの上昇中の分化作用として取り上げた[Harris : 1957, Kushiro : 1968].地球には深部から地表にかけて温度勾配があり,適当な深さで岩石が熔融することは可能である.その熔融物質が上昇する場合にマグマの温度が周囲よりも高ければ,冷却によるマグマの温度低下と固化の際の潜熱を含めた熱量は流出して,周囲の温度が上昇し同じ温度になるまで熱の流出は継続する.流出した熱量は反応などによる発熱がないかぎり再び元のマグマに戻ることはない.この凝固過程が地球内部で上方向に進行するためには,マグマは直上部分を熔融温度まで加熱して,さらに潜熱を供給して元のマグマと同じ量の岩石を熔融する必要がある.また圧力の高い深度からマグマが断熱的に上昇したとしても,マグマにはそのような十分な熱量はない.偏析の効果が現れるためには数多くのゾーンメルティング作用が必要であるが,このようなことが天然で繰り返し起こることは期待できない.このようにマグマが固結する際の熱量や温度を考慮すれば,ゾーンメルティング法と同様の機構でマグマの分化作用が起こることは不可能である[鈴木 : 1994].

出典|朝倉書店
岩石学辞典について | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ゾーンメルティング【zone melting】

帯域融解法,帯溶融法ともいう。棒状の固体(金属,半導体,セラミックスなど)に狭い幅の帯状の加熱部分をつくり,環状ヒーターを用いて融解し,ヒーターの位置を棒の一端から他端へ移動させることにより融解帯の位置を順次移動させる融解法。1957年アメリカのファーンW.G.Pfannによって考案されたもので,固体の精製と単結晶作製の一手段として用いられる。 不純物(溶質)の固体中への平衡溶解度CSは,固体が融液となっている場合の不純物の平衡溶解度CLと一般に異なる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

稀勢の里寛

1986- 平成時代の力士。昭和61年7月3日生まれ。中学卒で鳴戸部屋に入門し,平成14年3月初土俵。16年5月新十両,同年11月には18歳4ヵ月で新入幕をはたす。18年7月新三役小結,21年3月新関...

続きを読む

コトバンク for iPhone