テオブロミン

精選版 日本国語大辞典 「テオブロミン」の意味・読み・例文・類語

テオブロミン

〘名〙 (Theobromin) アルカロイド一つカカオ種子に含まれる、苦みのある無色結晶性粉末で利尿剤として用いられる。

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デジタル大辞泉 「テオブロミン」の意味・読み・例文・類語

テオブロミン(theobromine)

カカオに含まれるアルカロイドの一。茶などにも微量含まれ、苦味成分となる。
[補説]イヌにとっては強い毒となるため、チョコレートなどを与えるのは禁忌である。

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百科事典マイペディア 「テオブロミン」の意味・わかりやすい解説

テオブロミン

カカオ種子中に1.5〜3%含まれるアルカロイド茶葉などにも微量含まれる。分子式C7H8N4O2テオフィリン異性体で,無色結晶,苦味ジウレチンに製剤して利尿使用。(図)
→関連項目キサンチンココアチョコレート

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化学辞典 第2版 「テオブロミン」の解説

テオブロミン
テオブロミン
theobromine

3,7-dimethylxanthine.C7H8N4O2(180.17).キサンチン系アルカロイドの一種.ココア豆の主アルカロイドであり,コーラナッツや茶葉にも少量含まれる.キサンチンのメチル化により生成する.斜方晶系結晶.融点357 ℃.pKa 10.0.酸,アルカリに可溶,アルコール類に微溶.1位のN-メチル化によりカフェインになる.利尿剤,平滑筋弛緩剤,血管拡張剤として用いられる.[CAS 83-67-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「テオブロミン」の解説

テオブロミン

 C7H8N4O2 (mw180.17).

 カカオ豆緑茶などに含まれるアルカロイドで,苦味があり,神経興奮,利尿,強心作用などがある.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テオブロミン」の意味・わかりやすい解説

テオブロミン
theobromine

カカオに含まれるアルカロイドでテオフィリンの異性体。化学式 C7H8N4O2 。利尿剤として用いられる。結晶で融点 357℃。

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世界大百科事典(旧版)内のテオブロミンの言及

【興奮薬】より

…中枢神経興奮薬は薬理学的に次のように分類されている。(1)カフェイン類 チャの葉,コーヒーなどに含有されるカフェイン,テオフィリン,テオブロミンなどは化学構造も互いに類似し,共通の薬理作用を有する。カフェインは50~100mgの量で大脳皮質を興奮させ,眠気,疲労感を除去する。…

【ピンポンノキ】より

…栗に似た風味をもつが甘みはない。ココアに含まれるテオブロミンtheobromineに似たアルカロイドを含有する。ピンポンノキの和名は,漢名〈蘋蔢〉の中国音〈ピンポー〉に由来する。…

【利尿薬】より

…茶やコーヒーに含まれるカフェインの利尿作用は有名であるが,その作用は後者に属する。このグループに属するものには,カフェインに類似の化合物であるテオフィリンやテオブロミン,カンタリジンなどがある。テオブロミンの利尿作用はカフェインより強く,テオフィリンより弱いが,中枢神経に対する作用は最も弱いため,よく用いられる。…

※「テオブロミン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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