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ディンカ

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百科事典マイペディアの解説

ディンカ

スーダン共和国南部,白ナイル上流の草原湿地帯に居住する人びと。約90万人。1000人から3万人の独立部族に分かれる。皮膚黒く長身。カバの狩猟,牛の飼育などを業とし,雨乞いの司祭が政治的首長となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ディンカ
でぃんか
Dinka

南スーダンのナイル川流域に住むナイロート系牧畜民。自称はジエンJieng。人口は約200万。ディンカの住地であるディンカランドは、合流して白ナイルになるエル・ジェベル川とエル・ガザル川に挟まれた広大なサバンナと湿地帯からなる。自然資源に乏しく、石さえもまれである。生活必需品のほとんどは草と泥と木と動物から得た材料でつくられる。財産といえば家畜だけであるが、それを次の世代に安定的に譲渡することはむずかしく、このことがディンカの平等主義と関連している。雨期には牧草地が水に覆われてしまうので、恒久的な村に住み農耕を行う。雨期の最盛期には若者たちが牛をサバンナに連れて行きキャンプをつくる。乾期になるとキャンプは解散され牛は村に戻ってくる。洪水が引くと漁労も行われる。ディンカは一つの政治的単位ではなく約25の部族の連合である。各部族は数個の亜部族に分かれ、この亜部族単位で年齢組が形成され名前がつけられる。言語と文化は基本的に同一であるが、割礼を行うところとそうでないところというほどの相違はみられる。トーテムをもつ父系クラン(氏族)のすべてが「(やす)の祭司」のクランと「平民(戦士)」のクランに分かれている。前者は「国土の所有者」であるといわれ、後者から「戦争指導者」が出る。各亜部族は1人ずつの最高「の祭司」と「戦争指導者」をもつ。ディンカの宗教でもっとも特徴的なことの一つに、年老いて弱ってきた「の祭司」は、部族の人々を弱めたり、世界の秩序を危険にさらさないために自ら進んで生き埋めにされねばならないという制度がある。
 イギリスの社会人類学者ゴッドフリー・リーンハートによってディンカの宗教に関する優れた研究『神性と経験』(1961)が書かれている。[加藤 泰]

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