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ディーナール dīnār

翻訳|dīnār

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ディーナール
dīnār

ディルハム銀貨と並んでイスラム社会に流通した金貨。複数は danānīr。アラブの大征服時代のディーナールはビザンチン帝国の金貨 (デナリウス) を模倣したものであったが,691/2年にウマイヤ朝カリフアブドゥル・マリクが法定重量 4.29g (鋳造地,時代によって差がある) のディーナールを鋳造し,これが 10世紀頃までの標準貨幣とされた。金貨として用いられたのはマムルーク朝時代までであったが,地中海貿易の盛んなときには,国際通貨としての機能を果していた。イラクやユーゴスラビアでは現在でも貨幣単位として用いられている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ディーナール【dīnār】

イスラム世界における金貨の重さおよび金額の単位であると同時に,金貨そのものの呼称。ローマ世界で用いられたデナリウス貨に由来する。最も古いディーナール金貨は,ウマイヤ朝のアブド・アルマリク(在位685‐705)時代にダマスクスで鋳造された。その後,エジプト,ヒジャーズチュニジア,スペインにも造幣所がつくられた。ウマイヤ朝時代のディーナール金貨は,純度96~98%,重さ4.25gで,銀の単位であるディルハムとの換算比率は1ディーナール=10ディルハムが標準とされた。

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世界大百科事典内のディーナールの言及

【度量衡】より

…シャリーア(イスラム法)には全国に統一的な度量衡が定められてはいたが,現実には各時代や地域による慣行が重んじられ,これを公正な取引の基準に照らして保持するのが市場監督官(ムフタシブ)の役目であった。重量の基礎はディルハムとミスカールmithqālにあり,1ディルハム(3.125g)は大麦50~60粒を基準にして定められ,ディルハムとミスカールの比は7:10であったから,1ミスカールは4.464gで,これが1ディーナールに相当した。重い物の計量には,キンタールqinṭārとマンmannとラトルraṭlが用いられた。…

※「ディーナール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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