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デジタルシネマ デジタルシネマdigital cinema

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

デジタルシネマ
digital cinema

撮影から上映までの全工程をデジタル信号で記録,加工,再生する映画デジタルビデオカメラで撮影,編集した作品を,記録媒体やデータ通信で映画館に配給し,デジタルプロジェクタで上映する。デジタル化により,撮影現場では映画フィルムの6倍近い連続撮影が可能となり,撮影後すぐに映像の出来を確認できる。編集では作業時間が短縮され,特殊効果SFXなどの処理も加えやすい。配給に際しては,フィルムの複製・配送費用を抑えられる。さらに保管が容易で経年による画質の劣化がないといった特長がある。デジタル上映施設がない映画館にはデータをフィルム化して配給する。最初の完全なデジタルシネマは『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』 Star Wars Episode II-Attack of the Clones (2002) で,日本では 10館でデジタル上映された。

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デジタル大辞泉の解説

デジタル‐シネマ(digital cinema)

撮影に高画質のデジタルビデオカメラを使い、編集・配給・上映まで一貫してデジタルデータを用いる映画。また、その上映方式。特に、米国の標準化団体DCIの仕様に準拠するものを指す。映画のデジタルデータはデジタルシネマパッケージネットワークを通じて各映画館に配給され、4Kまたは2K解像度をもつビデオプロジェクターで上映される。従来のフィルム式に比べ、高画質で低コストという利点があり、上映スケジュールに柔軟性をもたせることができる。

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大辞林 第三版の解説

デジタルシネマ【digital cinema】

フィルムを用いずに、コンピューターから直接プロジェクターに映像データを送る方式の映画。画質が劣化せず、配給や保管が容易。 E シネマ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

デジタルシネマ
でじたるしねま
digital cinema

フィルムやフィルムカメラを用いず、撮影から編集、配給、上映まですべてをデジタル機材とデジタル情報で処理する映画。伝統的なフィルム撮影に比べて画像や音響が高品質となり、繰り返し上映することによる画質の劣化もない。フィルムの焼き増しや輸送の必要がなく、フィルム映画に比べ製作時間や製作コストを大幅に抑えられる利点がある。2000年ごろから普及し始め、2010年代なかばには、アメリカや日本の大半の映画館がデジタルシネマ対応に切り替わるとみられている。
 1980年代以降、特殊撮影やコンピュータ・グラフィクスが多用されるようになり、デジタルカメラでの撮影も増えた。このため映像フィルムをまったく用いず、撮影から上映まですべてをデジタル化しようとの構想が浮上した。2000年ごろから実証実験が始まり、ハリウッドのメジャー映画会社7社がつくった時限会社DCI(Digital Cinema Initiatives、LLC)によるデジタルシネマの統一規格が2005年に完成した。
 一般に、ビデオ機器で撮影したデジタル情報を編集処理し、デジタル化した作品データを配給元と劇場が通信衛星、光ファイバー網、インターネットなどでやりとりし、専用映写機で上映する手法をとる。上映に欠かせない専用映写機が1台1000万円程度するため、劇場にとっては初期投資の負担が重く、デジタルシネマ普及の障害となってきた。ただ3D(スリーディー)(三次元)映像を高画質で製作できるため、デジタル3Dシネマ作品が相次いで登場することで、専用映写機の導入が一気に進み、デジタルシネマが急速に普及する可能性がある。[編集部]

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