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デッカ航法 デッカコウホウ

デジタル大辞泉の解説

デッカ‐こうほう〔‐カウハフ〕【デッカ航法】

電波航法の一。二つの局から送られてくる電波の位相差を測定し、その軌跡から双曲線を得て船の位置を求める航法。英国デッカ(Decca)社が開発し、第二次大戦中、ノルマンディー上陸作戦で初めて使用。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

デッカ航法
でっかこうほう
Decca navigator system

イギリスのデッカ社が開発した双曲線航法システムで、70キロ~130キロヘルツの電波を使用する。通常デッカとよばれる。デッカ社の技師だったシュワルツが、アメリカのオブライエンと協力して考案し、第二次世界大戦の末期、ノルマンディー上陸作戦で船舶の誘導に画期的な成果をあげた。このシステムは、一つの主局と三つの従局で1チェーンが構成され、主局と各従局は特定の時間間隔で、主局に同期した連続波を発射する。船舶では主局と三つの従局からの到来電波の位相差を測定して、それをプロットする。2点からの距離の差が一定である点の軌跡は双曲線であるという数学の定理に従うと、位相差が一定となる点の軌跡は双曲線となるから、前記四つの局から3本の双曲線が得られ、その交点が船舶の位置となる。位相差は波長の100分の1程度までは測定が可能なので、デッカによる位置測定は、条件がよければ理論的に数メートルの誤差でしかなく、現在利用されている測位システムのなかでも精度が高いので、世界の船舶の主要交通路に設置されていたが、GPS(全地球測位システム)など衛星航法の発達により順次廃局されている。[飯島幸人]

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