トランシーバー(その他表記)transceiver

翻訳|transceiver

デジタル大辞泉 「トランシーバー」の意味・読み・例文・類語

トランシーバー(transceiver)

送信機受信機一体になっている携帯用無線通話機。一般に、同一周波数を送・受信のどちらかに切りかえて使う。
コンピューターLANなどのネットワークケーブルの間で、電気信号を中継する装置。コンピューター内の信号をネットワークケーブルに適した信号に変換したり、信号のやり取りに伴う衝突を検出したりする役割をもつ。

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精選版 日本国語大辞典 「トランシーバー」の意味・読み・例文・類語

トランシーバー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] transceiver ) 携帯用の無線通話機。送信機と受信機を組み合わせた装置で、同時に送受信することはできない。
    1. [初出の実例]「会長の車にトランシーバーか何かつけたらどうだ」(出典:放送よもやま話(1981)〈坂本朝一〉IV )

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トランシーバー」の意味・わかりやすい解説

トランシーバー
とらんしーばー
transceiver

データや信号の送信機能と受信機能をあわせもつ装置や機器、回路などをさすが、一般的には送信機と受信機が一体になっていて、携帯や運搬に便利なようにつくられている無線機のことをいう場合が多い。小型のものはウォーキートーキーwalkie-talkieとよばれることもある。送信機transmitterと受信機receiverとの合成語で、略号はTRX。人が直接携帯して使用し、警察、消防のほか、各種業務用や海上船舶、航空機、アマチュア無線など主として移動通信の分野で用いられる。携帯電話が基地局や中継器を介してほかの無線機とつながるのに対して、トランシーバーでは直接相手方と通信し、複数の相手方に同時に情報を伝達することもできる。さらに、直接電波を送受信するため、山間部など基地局や中継器が整備されておらず携帯電話が通信圏外になるような場所や、通信網が機能しなくなったり、通信制限がかかったりする災害時でも活用される。

 一般には、通話の際、送・受信とも同じ周波数が使用され、一方が送信状態のときに相手方は受信状態となる。そのため双方が同時に送信することはできない。このような、押しボタンを押している間だけ送信状態となる通信方式を単信方式、プレストーク方式、あるいはPTT(Push To Talk)とよぶ。また、送・受信に別々の周波数を使用し、送信しながら受信できるものもあり、このような通信方式は複信方式とよばれる。

 トランシーバーは正式には無線局とされるため、電波法により、使用する場合には免許が必要である。ただし、送信出力が小さく通信距離が数百メートルから1キロメートルの無線局(特定小電力無線局)は免許不要で使用できる。なお、使用されるトランシーバーは、電波法で定められた規則により認証された機器でなければならない。

[新井宏之 2025年4月15日]

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改訂新版 世界大百科事典 「トランシーバー」の意味・わかりやすい解説

トランシーバー
transceiver

携帯型または可搬型の送受信兼用の無線電話装置。transceiverは送信機transmitterと受信機receiverとの合成語である。小型の無線機で固定局をもたず,見通し距離内のトランシーバー相互間で送受信に共通の周波数(26~27MHz帯に8種類)を使用するのがふつうである。同一の周波数帯を不特定多数の組が共用するため混信することも多く,通話可能範囲があまり広くならないように電波の出力も周波数により10Wから5Wに制限されている。同種のものに警察用無線,タクシー用無線などがあり,これらは市販のトランシーバーとは別の周波数の電波を用いている。
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百科事典マイペディア 「トランシーバー」の意味・わかりやすい解説

トランシーバー

1台で送信機受信機を兼用した携帯用または移動用の無線電話装置。500〜5000m程度の短距離通信に利用される。送受信に同一周波数を使用し押ボタンにより送信と受信を切り換える。使用電波は26〜27MHz帯に8種の周波数が決められ,混信防止のため出力に制限がある。
→関連項目移動通信ウォーキートーキー簡易無線

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