白亜紀後期に生存した最大の角竜。体長9mに達するものもいた。体重は推定5~6tで雄の成ゾウぐらいである。頭骨は大きく,体長の1/3ほどになる。口先は鳥のようにくちばし状となる。四足歩行で植食性。頭蓋には3個の角(鼻の上に小さい角が1個,目の上に大きい角が左右各1個)が発達する。命名者マーシュO.C. Marshは北アメリカのコロラドで発見された角の化石を野牛の角と考えたが,その後他所から発掘された頭骨や骨格から恐竜であることがわかり,1889年にトリケラトプスと名付けた。現在,頭骨だけで何百個も発見されている。この属は頭骨の襟が短い系統の頂点に立つものである。北アメリカのモンタナ,ワイオミング,コロラドやカナダのアルバータなどに分布していた。ほとんどが白亜紀後期の地層から発見される。その生存期限は短く,恐竜時代の最後を飾った一つの代表的な恐竜である。十数種類が知られている。
執筆者:長谷川 善和
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…また,各種属のものはそれぞれに年齢とともに段階的に変化がみられる。角はプロトケラトプスではほとんど発達せず,モノクロニウスMonocloniusでは鼻の上に1本,トリケラトプスなどでは鼻の上の角が小さく,目の上の左右2個の角が大きくなる。角の表面にはケラチン質の鞘(さや)があったらしく凸凹がある。…
※「トリケラトプス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...