フランスの作家フロマンタンが書いた唯一の小説。1862年雑誌『両世界評論』に発表され、翌年刊行されて以来、第二次世界大戦前のフランスでは諸種の刊本が出版され、広く読まれた。アンドレ・ジッドが「もしも無人島に暮らすことになれば、どんな本を持って行くか」というアンケートの答えに『ドミニック』を数えたのは有名である。不首尾に終わった恋愛の経緯(たった一度の接吻(せっぷん))を描いた告白体、自伝的色彩の濃いこの小説は、小さな鋭い光源から発する光に照らし出された内面劇として読めば、きわめて巧緻(こうち)な、みずみずしい小説である。
[杉本秀太郎]
『安藤元雄訳『ドミニック』(中公文庫)』
血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...
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