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ナメクジウオ Branchiostoma belcherii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナメクジウオ
Branchiostoma belcherii

原索動物門頭索亜門頭索綱両尖目ナメクジウオ科。体長 5cm。体は透明な桃白色で,ウナギ形をしている。脊索頭部まで発達し,筋肉に体節制がみられる。心臓はない。完全な閉鎖血管系で,腹側の太い血管の一部が収縮して血流を起している。昼間は砂中に生活し,夜間に出てきて魚のように泳ぎながら食物をとる。本州中部以南,西部太平洋,インド洋に分布する。

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百科事典マイペディアの解説

ナメクジウオ

頭索類ナメクジウオ科の原索動物。体長2〜5cmで,透明。魚形で左右に扁平,頭と胴との区別がない。背びれ,尾びれ,しりびれがある。昼間は砂の中に潜っているが,夜間活発に海面を泳ぐ。
→関連項目原索動物

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナメクジウオ
なめくじうお / 蛞蝓魚
[学]Branchiostoma belcheri

原索動物門頭索綱ナメクジウオ科ナメクジウオ属の海産動物。この属は生殖腺(せん)を体の両側にもつことで、体の右側にだけあるカタナメクジウオ属と容易に区別される。本種はナメクジウオ属の唯一の日本産種で、1881年(明治14)豊前(ぶぜん)沖などで発見されて以来、関東地方および丹後半島以南の各地の海岸の潮間帯から深さ約60メートルに生息が記録されてきた。普通、透水性がよく有機物の少ない粗い砂の所から発見されるが、悪条件に意外なほど耐えることもある。それにもかかわらず、国の天然記念物に指定されている愛知県蒲郡(がまごおり)市三谷(みや)町と広島県三原市幸崎(さいざき)町をはじめ、かつて多産を誇った有名な産地のほとんどがいまや名ばかりになってしまったのは生息環境の激変を物語るもので、まことに痛ましい。他方、生息密度は低いものの新たな産地もみつかっている。本種はインド洋から西太平洋にかけて広く分布する。中国の厦門(アモイ)と青島(チンタオ)とでとれた標本を詳しく比較したところ、筋節数(厦門産で62~66、青島産で65~69)や腹びれに含まれる鰭室(きしつ)数(それぞれ76~94、51~73)の明らかな違いによって両者が区別できるとして、青島産の標本に対して変種tsingtauenseが提唱された(張と顧、1936)。最近の研究によれば、日本のナメクジウオは概して青島産と酷似する。生殖期は夏。厦門での調査によれば寿命は3年。厦門には高密度で生息し、古くから食品(生食および煮干し)として出荷されている。[西川輝昭]

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