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ニューズ・オブ・ザ・ワールド News of the World

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニューズ・オブ・ザ・ワールド
News of the World

19世紀半ばから 150年あまりにわたり刊行されたイギリス最大の日曜大衆紙。本部所在地はロンドン。1843年10月創刊,2011年7月廃刊。1890年代以降ウィリアム・サマセット・モーム,ウィンストン・レナード・スペンサー・チャーチル著名人の寄稿を得て部数を伸ばした。1969年オーストラリアの新聞王ルパート・マードックによって買収され,ニューズ・コーポレーションの傘下に入った。新聞評議会の非難を退けてプロフューモ事件(1963)にかかわったコールガールの独占手記を掲載するなど,政治汚職,性的関心,政治家や著名人のプライバシーを書き立ててさまざまな話題を提供し,発行部数 300万部を誇った。2005年にイギリス王室関係者の電話を盗聴した容疑で記者らが実刑判決を受け,その後広範囲な盗聴が行なわれていた可能性が浮上,2011年4月にはさらに 3人が逮捕された。同 2011年7月,殺人事件の被害者である一般人の電話へ不正にアクセスした疑惑が発覚,電話の盗聴が日常的であったことが明らかになり,世間の批判を招き 7月10日で廃刊となった。

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百科事典マイペディアの解説

ニューズ・オブ・ザ・ワールド

英国の日曜新聞。1843年創刊。1950年代の最盛時には800万部以上を発行。大衆の興味をねらったセンセーショナルな記事を多く載せる。1968年,オーストラリア出身の〈メディア王〉マードックに買収された。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニューズ・オブ・ザ・ワールド
にゅーずおぶざわーるど
News of the World

イギリスの大衆的日曜紙。同じニューズ社の日刊紙『サン』の日曜版にあたる。2011年廃刊。新聞発展期の発行者として有名なジョン・ベルJohn Bell(1745―1831)の息子ジョン・ブラウン・ベルJohn Browne Bellによって、1843年に創刊された。当時の平均より5ペンス半も安い3ペンスという廉価、犯罪や裁判のニュースと政治に関する急進的な主張を特徴とする内容が大衆に受け入れられ部数を伸ばした。創刊から11年後の1854年、年間合計567万部、週平均で10万部以上を記録した。しかし1855年にJ・B・ベルが亡くなると、しだいに紙勢が衰えた。1891年にこれを買収し、経営を建て直したのがカー一族(ラッセルズLascelles Carrと甥(おい)のエムズレイEmsley Carr)と顧問弁護士ジョージ・リデルGeorge Riddell(1865―1934)である。当時、販売店は日曜日には休業していたが、リデルは専売店を組織し、日曜日でも全国各地で新聞を販売できる体制にした。これにより部数は増え続け、1900年代に入ると100万部を超え、1918年には275万部、そして第二次世界大戦後の1950年にはピークの850万部に達した。その後はテレビの影響もあって部数はふたたび衰勢を示し、経営に意欲を失ったカー一族は、1968年オーストラリア出身のメディア企業家ルパート・マードックの率いるニューズ・コーポレーションに株を売却した。編集内容は、犯罪、ゴシップ、スキャンダル、ロマンスなどをセンセーショナルに扱うことで有名であった。犯罪や事件の当事者の談話・手記を大金で買い取って記事にする小切手ジャーナリズム、有名人の私生活を盗撮するパパラッチ、偽装して取材対象に接近するおとり取材などを駆使する大衆新聞の代表的存在で、名誉毀損(きそん)訴訟やメディア倫理団体からの警告は絶えなかった。2011年、これまで王室関係者、政治家、芸能人、誘拐事件被害者の家族、イラク戦争戦死者の遺族等々に対しおびただしい数の盗聴が行われていることが議会で取り上げられ、政治問題化したことにより、ニューズ・コーポレーションは同紙を廃刊とした。発行部数は2000年413万部から2011年279万部へ減少していた。[橋本 直]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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