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ハゴロモ Ricaniidae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハゴロモ
Ricaniidae

半翅目同翅亜目ハゴロモ科に属する昆虫の総称。体長 (翅端まで) 10mm内外の種が多い。体形はややセミに似て頭部が幅広く,前胸背よりわずかに狭い。前翅は三角形で広く,多数の翅脈があり,後縁には長い爪状部があり,種特有の色彩,斑紋をもつ。後翅は小さく,淡色。止るときは前翅を屋根状にたたむ。幼虫は植物に付着し,腹端から長い白ろう糸を分泌する。熱帯地方に種類が多い。本科に属するベッコウハゴロモ Orosanga japonicusは体長 (翅端まで) 10mm内外,前翅は褐色で2本の半透明な白色帯がある。各種の植物に寄生し,クワなどの害虫となることもある。本州以南,台湾まで分布する。 (→同翅類 , 半翅類 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハゴロモ
はごろも / 羽衣

昆虫綱半翅(はんし)目同翅亜目ビワハゴロモ上科Fulgoroideaのなかの数科の昆虫を広義の総称とし、そのなかのハゴロモ科は狭義の総称。
 ハゴロモ科は中形種が多く、体長5~10ミリ、前翅は三角形状に広がりチョウに似る。前翅には多くの脈があり、とくに前縁脈は長く、多くの横脈が並び、後縁の爪状(そうじょう)部は長く大きい。頭部は幅広く、前胸背とほぼ等幅。後脚(ふせつ)第一、第二節は短小で棘(とげ)を欠き、転節は下向きとなる。成虫、幼虫とも植物体上に生活し、幼虫は尾端に糸状の白いろう物質を分泌するものが多い。熱帯地方に多く、とくにアフリカや東南アジアに繁栄し、世界で約300種が知られる。日本産のおもな種類は次のとおり。
 ベッコウハゴロモOrosanga japonicusは茶褐色で、前翅には2本の透明な横帯をもつ。クズ、クワなどに多く、ときに群生する。卵越冬で、幼虫は白色のろう物質に覆われ、尾端にはろう質の糸の束があり、落下時にこれがパラシュートの役目をする。7月ごろから羽化が始まる。ヒメベッコウハゴロモRicania taeniataはやや小形で、イネやサトウキビなどに多く、ときには害を与える。スケバハゴロモEuricania fascialisは、前翅の透明部が広く、脈も少ない。クワのほか種々の樹木に群生する。アミガサハゴロモPochazia albomaculataは、前翅が黒褐色で、前縁に一白斑(はくはん)をもつ。カシ類のほかいろいろな植物上にみられる。[林 正美]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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