デュースブルク(読み)でゅーすぶるく(その他表記)Duisburg

デジタル大辞泉 「デュースブルク」の意味・読み・例文・類語

デュースブルク(Duisburg)

ドイツ西部、ノルトライン‐ウェストファーレン州の都市ルール地方西部の工業都市で、ライン川ルール川合流点に位置し、世界有数規模河港をもつ。デュースブルク‐エッセン大学が立地。16世紀に地理学者メルカトル研究所を設立し、同地で没した。デュイスブルク。ジュイスブルク

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デュースブルク」の意味・わかりやすい解説

デュースブルク
でゅーすぶるく
Duisburg

ドイツ中西部、ノルトライン・ウェストファーレン州の都市。ルール工業地帯の西部にある有数の工業都市で、世界最大の河港をもつ。人口49万8400(2006)。ルール川とライン川との合流点に位置し、ドイツを東西に横断する内陸運河起点をなす。港は泊地面積2万1000平方キロメートル、岸壁の延長約60キロメートルに及び、ライン川の上・下流や海外の諸港と連絡し、鉄鉱石油石炭鋼鉄、砂、土、木材などを輸出入する。その取扱高は1980年には60億5000万トンに達した。工業ではルール地方生産の銑鉄の約45%、粗鋼の約35%を産出する製鉄都市で、そのほか機械造船化学の工業も盛ん。

 市の起源は明らかではないが、9世紀ごろからおこり、12世紀には都市となった。14世紀にハンザ同盟に加わり、1831年以来工業都市として発展した。1655~1818年にあった大学は1972年再興された。著名な地図学者メルカトルの死没地で、市役所前に彼の銅像がある。

[小林 博]

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改訂新版 世界大百科事典 「デュースブルク」の意味・わかりやすい解説

デュースブルク
Duisburg

ドイツ西部,ノルトライン・ウェストファーレン州ルール地帯の都市。人口50万4000(2004)。ルール,エムシャーEmscher両川とライン川の合流点に位置。鉄鋼生産量がドイツ一のほか,機械製造,石炭・石油精製,化学,造船,食品,建設等の関連諸工業が行われる。水運・運送取扱業も重きをなし,ヨーロッパ最大の内陸河港を持つ。中世以来ルール炭輸送の中継地で,19世紀中葉の鉄鋼業成立以来急激に発展した。16世紀後半にこの町で活動した地図学者メルカトルの碑銘がザルバトール教会に残る。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デュースブルク」の意味・わかりやすい解説

デュースブルク
Duisburg

ドイツ西部,ノルトラインウェストファーレン州の都市。ライン,ルール両川の合流点に位置し,世界有数の河港をもつ,ルール工業地帯の中心的都市の一つ。河港には延長 14kmに及ぶ埠頭,45kmの港内鉄道などがあり,貨物取扱高は同国第1位。鉄鉱石,石油,穀類などを輸入し,石炭,鉄鋼,鉄製品を輸出する。主要工業製品は銑鉄,鉄鋼,重工業機械など。ライン=ヘルネ運河によりドルトムント=エムス運河と結ばれ,エムデンなど北海海岸の諸港につながる。ローマ人により建設,8世紀にはフランク人の王の居地となり,1129年に都市権を得た。 1975年ラインハウゼンなど周辺の都市を合併。古い都市であるが,19世紀後半からの工業化や第2次世界大戦時の破壊のため,歴史的建造物は 14世紀の聖堂,12世紀の修道院などわずかを残すのみである。人口 49万1931(2010)。

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百科事典マイペディア 「デュースブルク」の意味・わかりやすい解説

デュースブルク

ドイツ,ノルトライン・ウェストファーレン州ルール地区西部の中心的工業都市。鉄鋼,機械,繊維,化学などの工業が行われる。ルール川のライン川への合流点にあり,ヨーロッパ最大の内陸港がある。中世来商業で栄え,16世紀には石炭採掘が盛んになり,20世紀初頭から鉱山を中心とする重工業地として発展。地図学者メルカトルが移り住み活躍した町として知られる。48万8000人(2011)。

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