ハリール(英語表記)Al-Khalīl

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハリール
Al-Khalīl

パレスチナヨルダン川西岸のユダヤ丘陵南部にある都市。エルサレムの南西,標高 930mに位置する。ヘブライ語ヘブロン Hebron。1920~48年イギリス委任統治領パレスチナに属し,1948~49年のパレスチナ戦争の結果,1950年にヨルダン領となった。1967年の六日戦争以降,イスラエルの占領下にある。1997年1月のイスラエルとの合意により,一部がパレスチナ自治政府の統治下におかれた。世界最古の都市の一つで,聖書に登場するアブラハムイサクヤコブダビデなどのゆかりの地として有名。またユダヤ教イスラム教それぞれの四大聖地の一つである。2017年,アブラハムとその妻サラたちの墓とされる「マクペラの洞穴」上に建てられたイブラヒム・モスク(ユダヤ教徒は「族長の墓」と呼称)を中心とするマムルーク朝時代の旧市街が,国際連合教育科学文化機関 UNESCOの世界遺産の文化遺産に登録された。今日では農業と商業の中心地で,伝統的なガラス細工やなめし皮が製造されている。人口約 16万500(2005推計)。

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世界大百科事典 第2版の解説

ハリール【ḥalīl】

古代イスラエルの管楽器。語源はヘブライ語のハラルhalal(〈孔をあけて通す〉の意)で,パイプ状の笛のこと。ハリールが元来どんな種類の笛であったかは定かでないが,今日一般には,シングル・リードの吹口をもつ,クラリネット系の双管の縦笛と推定されている。双管のうち1管は旋律管で1管はドローン(持続音)管。今日のアラブの楽器アルグールなどがこれに対応する。C.ザックスは,このハリールを,ダブル・リード吹口をもつオーボエ系の双管の縦笛と解釈している。

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