ハンカ湖(その他表記)Ozero Khanka

改訂新版 世界大百科事典 「ハンカ湖」の意味・わかりやすい解説

ハンカ[湖]
Ozero Khanka

中国(黒竜江省)とロシア連邦(沿海州)との国境上にある湖。中国では興凱(こうがい)湖と呼ぶ。降水の多少により湖岸線が進出・後退をするので面積は一定でないが,水面の高いときの面積はロシアの数値では4000~4400km2,中国の数値では4380km2。面積のわりには水深はきわめて浅く,最深でも10m。西岸台地の崖が続くが,その他の岸は低平で湿地が広がる。北岸の中国領には砂嘴(さし)でさえぎられた小興凱湖(マーラヤ・ハンカ)がある。レフ,モーなどの川が南のロシア領からハンカ湖に流入,東岸からスンガチャ川となって流出し,ウスリー川左岸に合流する。季節風の吹きつのるときに風下の湖面水位が高くなる現象が著しい。11月から翌年4月にかけて結氷する。コイなどの漁獲がある。中国領に竜王廟,当壁鎮,ロシア側にカーメニ・リボロフなどの港がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハンカ湖」の意味・わかりやすい解説

ハンカ湖
ハンカこ
ozero Khanka

中国ではシンカイ (興凱) 湖。ロシアと中国の国境にある湖。ロシア南東部,プリモルスキー地方と,中国の東北地方,ヘイロンチヤン (黒竜江) 省に属する。面積 4190km2最大水深 10.6m。ハンカ平野にあり,沿岸は大部分が沼沢地となっている。 11月~4月は結氷。北東部からスンガチャ川が流出し,国境をなしながら北流してウスリー川に注ぐ。魚類が豊富で,漁業が盛ん。航行可能。もとは湖全体が中国領に含まれていたが,1860年北京条約により,北部を除く約3分の2がロシア領となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハンカ湖」の意味・わかりやすい解説

ハンカ湖
はんかこ

興凱湖

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