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ハーゼンクレーバー Hasenclever, Walter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハーゼンクレーバー
Hasenclever, Walter

[生]1890.7.8. アーヘン
[没]1940.6.21. レミル
ドイツの劇作家。ロンドン,ローザンヌ,ライプチヒで学び,第1次世界大戦で重傷を負う。世代の抗争をテーマとし,叫びにも似た簡潔な言語,新しい舞台様式などラディカルな傾向をもった戯曲『息子』 Der Sohn (1914) で劇壇にデビューし,以後表現主義運動の中心的存在となった。ほかに『アンチゴネ』 Antigone (17) ,『人間』 Die Menschen (18) など。平和主義者として,1933年ナチスに国籍を剥奪されてからは,フランスなどに亡命。ドイツ軍のフランス侵攻の際,自殺。

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世界大百科事典 第2版の解説

ハーゼンクレーバー【Walter Hasenclever】

1890‐1940
ドイツの劇作家,詩人。ユダヤ系の衛生顧問官の子としてアーヘンで生まれ,オックスフォードローザンヌライプチヒの大学で文学や哲学を学び,第1次大戦に従軍したのち,平和主義者に転じた。暴君的な父親に対する息子の反抗を扱う悲劇《息子》(1914)は,もっとも早い表現主義劇として当時の若い世代に圧倒的な支持を得,反戦劇《アンティゴネ》(1917)をはじめ,《人間》(1918),《決定》(1919),《彼岸》(1920)などをつぎつぎと発表。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハーゼンクレーバー
はーぜんくれーばー
Walter Hasenclever
(1890―1940)

ドイツの劇作家、詩人。アーヘン生まれ。オックスフォード、ローザンヌ両大学で法律を、ライプツィヒ大学で文学史、哲学を学び、またのちに表現主義詩集『人類のたそがれ』を編んだクルト・ピントゥスなどと出会う。第一次世界大戦に志願、負傷して帰還。仏教や神秘主義に傾倒。1933年ヒトラーの政権掌握後フランスに亡命(ビシー政権により強制収容され、ナチに引き渡されるのを恐れて自殺した)。作者自身の家庭環境と同世代全体の体験を反映した悲劇『息子』(1914)は、専制的父親と反抗的息子との葛藤(かっとう)を扱った表現主義演劇の代表作。古典劇に拠(よ)った『アンティゴネー』(1917)は圧政と戦争に苦しむ民衆による国家打倒の必然性を訴えた革命劇。20年代以後はしだいに政治や社会の問題から離れ、機知に富み風刺的な軽喜劇『一見紳士風』(1926)などを書いた。ほかに亡命者の生活を描いた『権利なきものたち』(1940)、詩集『弟子』(1913)などがある。[横塚祥隆]
『舟木重信訳『アンティゴーネ』(『近代劇大系6』所収・1923・同書刊行会)』

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