バスク語(読み)バスクゴ(英語表記)Basque

翻訳|Basque

デジタル大辞泉 「バスク語」の意味・読み・例文・類語

バスク‐ご【バスク語】

バスク地方で話される言語周囲ではインド‐ヨーロッパ語族に属する言語が話されているが、これらとは異なり、系統不明。数十万の話し手をもつ。

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精選版 日本国語大辞典 「バスク語」の意味・読み・例文・類語

バスク‐ご【バスク語】

  1. 〘 名詞 〙 スペイン北東部からフランス南部にかけてのバスク地方で話される言語。周囲ではインド‐ヨーロッパ語族に属する言語が話されているが、これらとは異なり、系統不明。数十万人に話されている。

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改訂新版 世界大百科事典 「バスク語」の意味・わかりやすい解説

バスク語 (バスクご)
Basque

バスク地方に行われる系統不明の言語。スペイン側の四つの県とフランス側の三つの県をあわせて言語人口は50万~60万人であるが,人口比ではスペイン側がその80%を占める。スペインのビルバオにはバスク語アカデミー(1918創立)がある。バスク語は5個の母音音素と20個の子音音素をもつ。グルジア語や他のカフカス諸語と同様に能格ergativeという特別な格があり,他動詞主語に用いられる。例:Aita-k semea maite du.〈父は息子を愛する〉において,aita-k(父,-kは能格語尾)は能格,semea(息子,-aは定冠詞,格語尾ゼロ)は主格に置かれている。印刷された最古文献としては1545年にサン・ミシェルの司祭ベルナト・デチェパレが著した1162行の詩集《オレルキアクOlerkiak》(olerkiは詩,-akは複数定冠詞)がある。
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百科事典マイペディア 「バスク語」の意味・わかりやすい解説

バスク語【バスクご】

バスク人の言語。スペインとフランスにまたがるバスク地方に孤立して話されている非印欧語。膠着(こうちゃく)語的特徴をもち,カフカス諸語エトルリア語等に関係があるともいわれるが,いずれも可能性にとどまる。イベリア語のなごりとする説もある。話し手の数は約60万人。
→関連項目スペイン語フランス

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世界の主要言語がわかる事典 「バスク語」の解説

バスクご【バスク語】

ピレネー山脈西麓のスペインとフランスにまたがるバスク地方で話される、周辺のロマンス諸語と類縁関係のない、系統不明の言語。バスク自治州(1979年成立)ではスペイン語と並ぶ公用語。話者数は60万人。膠着語に分類され、冠詞の役割をもつ接尾辞が数や格を表示する、名詞は他動詞の主語となるとき自動詞の場合とは異なる格をとる、などの特徴がある。系統については、イベリア語の残存説、カフカス諸語との類縁説など諸説があるが、どれも決定的ではない。フランコ政権下のスペインでは使用が禁じられていた。

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