膠着(読み)コウチャク

デジタル大辞泉 「膠着」の意味・読み・例文・類語

こう‐ちゃく〔カウ‐〕【×膠着】

[名](スル)
粘りつくこと。しっかりくっついて離れないこと。
今朝見た通りの餅が、今朝見た通りの色で椀の底に―して居る」〈漱石吾輩は猫である
ある状態が固定して、ほとんど動きがなくなること。「試合膠着状態に入る」
[類語](2難しい望み薄無理困難不可能駄目出来ない相談絶望的手詰まりにっちもさっちも八方ふさがり進退これきわまる動きが取れないお先真っ暗行き詰まる切羽詰まる挫折頓挫立ち往生壁に突き当たる暗礁に乗り上げる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「膠着」の意味・読み・例文・類語

こう‐ちゃくカウ‥【膠着】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物などがねばりつくこと。ぴったりくっついて離れないこと。固着。〔生物学語彙(1884)〕〔易林‐需五・鼎〕
  3. ある状態に固定して一向に変化しないこと。
    1. [初出の実例]「共産軍との戦線の境目はだいたい三十八度線に膠着(コウチャク)した」(出典黒地の絵(1958)〈松本清張〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android