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バットレス バットレスbuttress

翻訳|buttress

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バットレス
buttress

建築用語。控壁 (ひかえかべ) のことで,外壁面と直角に外方に突出し,壁体を支持する壁体。すでに古代のメソポタミアエジプトギリシアの神殿や宮殿にみられるが,ローマ時代以後,アーチボールト架構が多用されるに及んで,その横圧を支える意味から重要な構造要素となった。ことにロマネスク建築リブ・ボールトが発達したことによって,リブに伝えられるボールトの横圧を支えるバットレスは必須の存在となった。またゴシックの聖堂建築のフライング・バットレスの開発によって身廊のボールト架構の横圧をこのバットレスが受止めるようになり,フライング・バットレスを組合せての独特の構造美が生まれた。

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デジタル大辞泉の解説

バットレス(buttress)

控(ひか)え壁(かべ)
登山で、山頂や稜線に向かってそれを支えるように切り立っている岩壁。胸壁。「北岳バットレス

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百科事典マイペディアの解説

バットレス

控壁(ひかえかべ)。アーチまたはボールトの側圧を支えるため,外壁より突き出して一定間隔につけられる支持壁。壁全体を厚くするよりも効果的という力学的利点と同時に装飾効果もある。

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世界大百科事典 第2版の解説

バットレス【buttress】

壁を補強するため,その壁から直角に突出して作られる短い壁。控壁(ひかえかべ),扶壁(ふへき)ともいう。バットレスはきわめて古くから造られたが,これを最もよく利用したのはゴシック聖堂である。フランスの大規模な聖堂では,高大な身廊の壁を強化するため,側廊に接してその外側に,小塔のような高くて太いバットレスを造り,その頂部と身廊の壁の上部との間にアーチをかけ渡し,身廊のボールトの側圧と聖堂がうける風圧を支持する巧妙なフライイング・バットレスflying buttress(飛控(とびひかえ),飛梁(とびばり)ともいう)が考案された。

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大辞林 第三版の解説

バットレス【buttress】

控え壁。扶壁。
登山で、山体を支えるように頂上に向かってせり上がっている垂直に近い岩壁。胸壁。

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世界大百科事典内のバットレスの言及

【登山】より

… のぞき切り立った山稜で,そこから直下に深い谷を見下ろせる場所。 バットレスbuttress屹立(きつりつ)した壁状の岩稜。 ピトンpitonハーケンHaken(ドイツ語)と同じ。…

【擁壁】より

…切取りや盛土をした法面(のりめん)(斜面のこと)が,自然のままでは土の圧力で崩壊するおそれのあるとき,土圧に抵抗して土の崩れるのを防ぐためにつくられる壁状の構造物。擁壁は石積(コンクリートブロック積)擁壁とコンクリート擁壁の2種に大別され,コンクリート擁壁はその構造により,さらに重力式擁壁,半重力式擁壁,片持梁式擁壁,控え壁擁壁,支え壁擁壁(控え壁擁壁と支え壁擁壁の二つを扶壁(ふへき)あるいはバットレスbuttressという),特殊擁壁などに分類される(図)。石積擁壁は石を積み上げてつくるもので,一般の土木工事,道路,河川,鉄道などで法面の高さが低い場合に盛んに使用される。…

【ゴシック美術】より


[教会堂建築の新様式]
 ゴシック美術の様式はまず建築,ことに教会堂建築によって実現されたが,これと協和して形成された彫刻,絵画,工芸に対しても,総括的にこの様式の名称が適用される。ゴシック教会堂建築の特徴としては,一般に構造技術上の3要素,すなわちリブ・ボールトribbed vault,尖頭アーチpointed arch,フライイング・バットレスflying buttress(飛控え)があげられ,その組織的適用によって,仰高性のいちじるしい建築様式が成立しているとされる(ゴシック建築のうちには,木造天井を架して,しかも仰高性をあらわしている例もあるが,様式形成の主導力となったのは石造ボールト建築である)。この3要素はすでにロマネスク建築にもあった。…

【擁壁】より

…切取りや盛土をした法面(のりめん)(斜面のこと)が,自然のままでは土の圧力で崩壊するおそれのあるとき,土圧に抵抗して土の崩れるのを防ぐためにつくられる壁状の構造物。擁壁は石積(コンクリートブロック積)擁壁とコンクリート擁壁の2種に大別され,コンクリート擁壁はその構造により,さらに重力式擁壁,半重力式擁壁,片持梁式擁壁,控え壁擁壁,支え壁擁壁(控え壁擁壁と支え壁擁壁の二つを扶壁(ふへき)あるいはバットレスbuttressという),特殊擁壁などに分類される(図)。石積擁壁は石を積み上げてつくるもので,一般の土木工事,道路,河川,鉄道などで法面の高さが低い場合に盛んに使用される。…

※「バットレス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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