インドネシア,東ジャワ州の同名県の県都。人口約8万。ジャワ語で〈バニュ〉は水,〈ワンギ〉は芳香を意味する。バニュワンギ県はジャワ島東端部に位置し,バリ海峡に面する。古くからバリ島との交流が盛んで,今日でもフェリーが県内のクタパン港から日に何本も往来している。バニュワンギをはじめとするジャワ島東端部は,かつてバランバンガンBalambanganの名で呼ばれる地方王朝の支配下にあり,さらに中部ジャワ,バリ,マドゥラの諸勢力が入りこみ,オランダ東インド会社をまじえて複雑な抗争を繰り返した歴史をもっている。オシナンosinanと称される特異なジャワ語方言が用いられるが,中部ジャワ方面からの移住者や,マドゥラ系,バリ系の住民も多い。水田面積の比率は低いが灌漑地での生産性が高く,米の多産地として知られる。
執筆者:加納 啓良
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…応神天皇陵古墳を盟主とする古市古墳群が羽曳野丘陵の近傍に所在するのも,理由のあることであった。なぜなら,仁賢天皇の埴生坂本陵,来目皇子の河内埴生山岡上の墓,履中即位前紀に見える埴生(はにゆう)坂の表記からすると,現在の羽曳野丘陵は古代には埴生山と呼ばれており,埴生とはハニの豊富にある場所の意だからである。 土師氏には,4系統が知られており,それぞれハニや大王墓の分布と対応している。…
※「バニュワンギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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