バルベー・ドールビイ(英語表記)Barbey d'Aurevilly, Jules Amédée

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルベー・ドールビイ」の意味・わかりやすい解説

バルベー・ドールビイ
Barbey d'Aurevilly, Jules Amédée

[生]1808.11.2. マンシュ,サンソブールルビコント
[没]1889.4.23. パリ
フランス小説家批評家ノルマンディーの新興貴族の家に生れ,パリのコレージュ・スタニスラスと,カン大学に学んだ。パリの文壇人と交わり,リベラルなジャーナリストとして共和主義を唱えたが,1841年カトリック改宗,激越な保守主義,王党主義に転じた。ダンディスムの理想を追い,凝りに凝った服装とはなやかな恋愛生活で知られる。小説『魅入られた女』L'Ensorcelée (1854) ,『騎士デ・トゥーシュ』 Le Chevalier des Touches (64) ,短編集『ディアボリック』 Les Diaboliques (74) ,伝記的エッセー『ダンディスムと G.ブランメル』 Du Dandysme et de G. Brummel (45) ,文学・演劇論集『19世紀の作品と作者』 Les Œuvres et les hommes du XIXe siècle (26巻,60~1909) などがある。

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百科事典マイペディア 「バルベー・ドールビイ」の意味・わかりやすい解説

バルベー・ドールビイ

フランスの小説家,批評家。熱狂的なカトリック,王党派で,自然主義時代ロマン主義を主張した特異な存在悪魔主義的な主題を魅惑的な文体で書いた短編集《悪魔のような女たち》のほか,《魅入られた女》,評論集《作品と人》26巻など。
→関連項目ロップス

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